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Jリーグ 8年前

鹿島、監督交代から見事な復活。CS逃すも…成長へと繋がるナビ杯制覇【2015年通信簿】

シリーズ:2015年Jリーグ通信簿 text by 編集部 photo by Getty Images

診断

鹿島、監督交代から見事な復活。CS逃すも…成長へと繋がるナビ杯制覇【2015年通信簿】
鹿島アントラーズの2015シーズンのフォーメーション

補強結果診断 B-

 高崎寛之は期待通りの活躍が見せられずモンテディオ山形へ移籍。一度は白紙になりながらも後に加入したジネイは負傷でほとんど稼動できず、このドタバタはあまりに印象が悪い。だが、金崎のFWへのコンバートがハマったおかげで、その問題は表面化しなかった。金崎の勝負どころの決定力や周りを活かすプレーは鹿島にとって必要不可欠で、彼がいなければチーム状態は好転しなかったかもしれない。

 さらにファン・ソッコもCBの軸として安定感をもたらした。昌子との補完性も優れており、ヤマザキナビスコカップ決勝では値千金の先制弾を奪って優勝へ導いた。

総合診断 B

 低空飛行のチームを再生させるべく監督交代に打って出たフロントの決断力、大役を任された石井監督の手腕、そして選手たちの奮起など評価すべき点はある。

 シーズン前の期待の大きさを考えれば、内容・結果ともに満足できるものでは決してない。とはいえ、無冠で終わらなかったことは称賛されてもいいだろう。

「続けてタイトルを獲っていかないといけないのがこのチーム」。ヤマザキナビスコカップ決勝の後、多くの記者に囲まれた小笠原は喜びを表しつつこうも話している。監督交代をきっかけに調子を取り戻した鹿島が、タイトルをひとつ獲得してシーズンを終えた。

 これは無冠で来季を迎えるのとでは天と地ほどの差がある。『もう一度、あの感覚を味わいたい』という思いが、鹿島をさらに成長させるはずだ。

【了】

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