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香川真司 8年前

香川が取り戻したイメージ。白黒の残像が色鮮やかに反転。完全復活の前半戦を振り返る

text by 本田千尋 photo by Getty Images

背番号「23」は、かつての「23」とは違うもの

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クロップが去ってトゥヘルが指揮官に就いた【写真:Getty Images】

 そして勢いに乗ってBVBの快進撃が始まる。9月21日のレバークーゼン戦に3-0で勝利すると、公式戦は11連勝を記録した。途中で、踊り場に差し掛かることもあったが、最終的には前半戦を2位で終えることに成功する。

 そして何より香川自身が、開幕戦からスタメンに定着することとなった。前半戦では17試合全てに出場して、4ゴール6アシストを記録している。

 もちろんマンチェスター・Uに向かう前のBVBのイメージは、クロップが去ってトゥヘルが指揮官に就いたことで、少し古びたものとなっている。既に香川は新たな道を歩み始めており、背番号「23」は、かつての「23」とは違うものだ。

 それでも2014年の8月31日に、ドルトムントに帰還したときから、香川が、自身のコンディションと真摯に向かい合ってきたことは、間違いないだろう。日々の練習の中で、次々とやってくる試合をくぐり抜けていく中で。

「まだまだちょっと時間はかかっ」たが、香川は、サッカー選手として、ベースとなるコンディションを取り戻した。

 開幕のボルシアMG戦でロイスにダイレクトで渡した瞬間から、白黒の残像は、色鮮やかに反転したのだ。

【了】

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