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バルサ、成功の前半戦も“3冠連覇”の鍵はWエースの共存? ネイマールの覚醒がメッシを脅かす【欧州主要クラブ中間査定】

シリーズ:欧州主要クラブ中間査定 text by 編集部 photo by Getty Images

チームの危機を救ったブスケツ

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セルヒオ・ブスケツ【写真:Getty Images】

 補強禁止処分に加えてシャビが退団し、戦力的には昨季以上に薄くなった状態でシーズンに入ったバルセロナだが、メッシ、スアレス、ネイマールという最強の3トップを中心にチームの総合力は世界トップクラスであることに疑いはない。

 それでも、やはり今季序盤は苦しい展開を強いられた。ルイス・エンリケ体制も2年目となり、リーガのライバルたちは弱点と対策を徹底的に研究。DFラインにプレスをかけることで、CBからのビルドアップを防ぐとともにショートカウンターを狙う戦術で対抗した。

 このプランは実際に効果があり、バルサは昨季から指摘されていた守備の脆さを露呈。さらにはビルドアップを制限されたことで前線にボールが渡らず、攻撃力にも影響を及ぼしていた。

 その状況を大きく改善させたのがセルヒオ・ブスケツだった。ブスケツは、当初CBとトライアングルを形成する形を採っていたが、ビルドアップが行き詰まるとCBの間に入り3バックを形成。これによってボールがスムーズに回り、両SBも高い位置をキープすることができるようになった。

 さらにブスケツに加えてネイマールも大きな存在となった。バルサは第6節ラス・パルマス戦でメッシが負傷。決してチーム状態が良好とはいえない中で絶対的エースの離脱は大きな痛手となった。実際、第7節セビージャ戦ではやはり相手の高い位置からのプレスに苦しみ1-2と敗戦を喫している。

 しかし、そういった状況でネイマールが“覚醒”。メッシが先発復帰するまでの計6試合で9得点と爆発的なパフォーマンスを披露した。

 後方はブスケツ、前方はネイマールと2人のキーマンを中心にチーム全体が機能性を取り戻した。その結果スアレスの力も引き出され、前述の6試合で8得点を記録。特に第12節に行われたレアル・マドリーとの一戦ではアウェイでありながら4-0。内容でもスコアでも圧倒的な勝利を手にした。

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