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アジア 8年前

【イラン人記者の視点】その名は“希望”も…4年間でまさかの弱体? 日本、五輪への次なる相手イランの実情

text by ナイロー・モメニ photo by Getty Images

イラン国民は五輪出場を願うが…

マーハーン・ラフマーニー
豊富な才能を擁するイランの挑戦はまだ始まったばかり【写真:Getty Images】

 中国に3-2の劇的な勝利を収めて準々決勝進出を果たしたとはいえ、豊富な才能を擁するイランの挑戦はまだ始まったばかり。長らくアジアのベストチームだと見なされてきた日本代表が次の相手だ。1996年以来五輪への連続出場を続けている日本は、前回のロンドン五輪で4位の好成績も収めた。準決勝に進むためには全てを懸けてこの試合に勝利する以外の道はない。

 トラビやFWアルサラン・モタハリといったスター選手たちが再び活躍を見せたいところだが、イランサッカー連盟(FFIRI)とコーチ陣による組織的な準備が不十分であること、代表選手が在籍する欧州クラブの協力を得られなかったことが高くつく結果となってしまうかもしれない。

 FFIRIとファンは、何が何でもイランがリオ五輪で戦う姿を見たいと望んでいる。だが現実的にはこの4年間でチームは何も改善されてはおらず、今回もこれまでと異なる結果を期待するのは難しい。若いタレントは開花しつつあるが、彼らを日本戦のピッチで孤立させてはならない。

 彼らには連盟からより手厚いサポートを受けられる資格があり、手強い相手との対戦を経験できる資格があり、モチベーションを高められるような実績ある指導者に恵まれる資格もある。いずれにしても今回は、イランのファンは金曜日の夜に選手たちが力を見せてくれることを願い続けるしかない。

【了】

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