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日本に「バルサのサッカー」は向いていないのか? マラガ戦、明暗を分けた“原理”の有無

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

サッカー=得点を奪い合うスポーツ

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世界の年収ランキング1位のクリスティアーノ・ロナウド【写真:Getty Images】

 それでも、後半の45分間もバルサ有利という展開ではなかった。シュート数こそ6本:8本でバルサが上回ったものの、チャンスメイク数はともに4回。武器だったはずの1対1では10回:9回でわずかながら下回る結果となり、90分を通して優れていたのは間違いなくマラガだった。

 しかし、勝ち点3を手にしたのは51分に得点を挙げたバルセロナ。その決勝点はリオネル・メッシのボレーによるもの。結局、両チームの明暗を分けたのはFWの得点力だったといえるだろう。

 サッカーは失点しなければ負けないが、得点を奪わなければ勝てないスポーツ。だからこそ、得点を取れる選手は高く評価され重宝される。

 フォーブスが発表した14/15シーズンの世界の年収ランキングを見てみると、

第1位 クリスティアーノ・ロナウド 7950万ドル(約94億4460万円)
第2位 リオネル・メッシ 7400万ドル(約87億9120万円円)
第3位 ズラタン・イブラヒモビッチ 3900万ドル(約46億3320万円)
第4位 ガレス・ベイル 3500万ドル(約41億5800万円)
第5位 ネイマール 3100万ドル(約36億8280万円)
* レートは現在のもの

 上位5人はやはりFWの選手で占められている。得点を多く決める選手はクラブやリーグにおいて象徴的な存在ともなるため、稼ぎ出す額も桁外れとなる。それはある意味ではサッカーという競技の原理なのかもしれない。

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