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代表 8年前

仲間の死、スタジアム爆破。イラク、度重なるテロを乗り越えて掴んだ涙の五輪出場

text by Keiske Horie photo by Getty Images

激闘の末に掴んだ涙の五輪出場

精一杯の声援を送るイラク代表サポーター
精一杯の声援を送るイラク代表サポーター【写真:Getty Images】

 見事カタールに勝利して五輪出場権を獲得したイラク代表だが、その道程は平坦なものではなかった。

 グループリーグでは韓国、ウズベキスタン、イエメンという強敵を相手に2位で決勝トーナメント進出。準々決勝でもUAE相手に120分間の激闘を戦い抜いた。90分間を1-1で終え、103分に勝ち越しゴールを決めると試合終了間際にダメ押しの3点目を叩き込んだ。

 そして、勝てば五輪出場権が手に入る準決勝の日本戦。26分に久保裕也のゴールで先制を許すも、43分にスアド・ナティク・ナジが同点ゴールを決める。しかし、試合終了間際に原川力が劇的な勝ち越しゴールを決め、イラク代表は1-2で敗れた。

 勝負の一戦となった3位決定戦は、開催国のカタールが相手だった。圧倒的に不利となるアウェイ戦だったが、スタジアムではイラク代表サポーターが強い存在感を放っていた。その声援を背にイラク代表は再び120分間の激闘を戦い抜いた。

 試合終了のホイッスルが鳴り、2-1でイラク代表の勝利が決定した瞬間、選手とチームスタッフは五輪出場の喜びに涙があふれた。

 サッカー界を超え、様々な困難を抱えたイラクの希望となった五輪出場。本大会でも、きっと素晴らしいプレーを見せてくれるに違いない。

【了】

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