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11人対9人でも崩壊しなかった熱戦。バルサが見せた爆発力とアトレティコのクオリティ

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

退場者を出しながらも接戦を演じる

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退場者を出しながら善戦したアトレティコ【写真:Getty Images】

 すると30分、ペナルティエリア内に走り込んだアルバがネイマールからボールを受け取ると、ゴール前へクロス。これに反応したメッシが決めて1-1。さらに38分にはアウベスの縦パスにスアレスが反応。相手CBのホセ・ヒメネスをけん制しながら流し込む見事なゴールで逆転に成功した。

 とはいえ、ここまで試合内容は一進一退といえるもの。逆転を許しはしたものの、アトレティコも得点の可能性は十分に漂わせていた。

 ところが、前半終了間際にアトレティコは左SBフェリペ・ルイスが足裏を見せる危険なタックルで一発退場。1人少なくなったことに加えて、フェリペ・ルイスはここまで積極的な姿勢でボールを奪うなど貢献度が高かっただけにアトレティコにとって大きな戦力ダウンとなった。

 そして、後半は11人対10人となったことでバルサの圧倒的有利な展開になると思われた。しかし、後半のキックオフからペースを握ったのは1人少ないアトレティコだった。

 アトレティコは10人となっても試合前のプラン通りに高い位置からプレスの手を緩めることなる応戦。後半開始から65分までのアクションエリアを見ると、敵陣で68.4%を記録するほど全体を押し上げてプレーしていた。

 同時間帯のスタッツを見ると、ポゼッションこそバルサが61.5%と上回ったものの、クロス本数では2本:8本、1対1を仕掛けた回数でも3回:14回でアトレティコが大きく上回った。

 バルサの同時間帯のアクションエリアを見ると、自陣で54.27%と過半数を記録。シュート数もチャンスメイク数もゼロと、1人多いながらも押し込まれる展開となっていた。

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