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マラガが突いたレアルの“心臓”。あぶり出された弱点、ジダンに訪れた正念場

リーガエスパニョーラ第25節、レアル・マドリーはアウェイでマラガと対戦。ここまで比較的順調な戦いを続けていたジネディーヌ・ジダン監督だったが、相手の弱点を突くことに長けたマラガによって苦戦を強いられ1-1の引き分け。これからの戦いにも不安を残す一戦となった。

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

高い守備力と的確な戦術も…得点力の足りないマラガ

マラガのハビ・グラシア監督
ハビ・グラシア監督【写真:Getty Images】

 マラガというチームは、良くも悪くもサッカーという競技の奥深さを教えてくれる。45歳のハビ・グラシア監督に率いられたチームは、リーグ屈指の守備力と対戦相手の弱点をあぶり出しては的確に突く上手さを持ち合わせている。

 例えば、バルセロナと対戦した第21節では、前線からのハイプレスでDFラインと中盤を分断。ショートカウンターを中心とした攻撃で、3冠王者を相手に完全にペースを掴み優勢に試合を進めた。

 守備面でもリーグ第24節までの失点数21は11失点のアトレティコ・マドリー、18失点のビジャレアル、19失点のバルセロナという上位勢に次いでリーグ4位。23失点のレアル・マドリーを上回る好成績となっている。

 しかし、このチームに決定的に足りないのは得点力だった。同じく24節までの得点数は失点数と並ぶ21。この数はリーグ17位だが、エスパニョールとレバンテが同じ21得点のため、18得点で最下位のレアル・ベティスに次いでブービーとなる少なさである。

 上記のバルサ戦でも相手を大いに苦しめ、何度となくゴールに迫るチャンスを作り出しながら、その多くをフイにして最終的には1-2での敗戦を喫している。

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