今季も主力が一挙に退団。クリス復帰も一寸先は闇

　昨季の低迷を招いた主力の移籍は今季も止められなかった。阿部翔平が千葉へ、ブレイクを遂げた下田北斗や阿部拓馬、伊東純也もクラブを去った。代わりに柏で14得点を挙げて躍動したクリスティアーノが復帰したものの、未知数な新戦力も多い。

　これまでJ2が主戦場だった黒木聖仁や新里亮、故障に悩まされ続けてきた吉野峻光はどれほどチームにプラスをもたらせるか不透明な部分が大きい。また新たに獲得した助っ人ブラジル人FWニウソンやJリーグでプレー経験のあるジウトンも確実に活躍できるとは言い切れない。

　毎年繰り返される主力の放出を地道な努力で克服してきたが、うまく生き続けるとは限らない。クオリティ不足をチーム力で補えなければ、行き着く先はJ2となってしまうだろう。

　やはり今季の鍵を握るのはクリスティアーノの働きになるだろうか。昨季は柏レイソルで戦術にはまり、貴重なゴールを連発した。今年も同じだけの活躍ができなければ得点力不足に悩まされることになる。仮に新加入のニウソンが”当たり”だとすれば2人でゴール量産も期待出来る。

　新加入選手が多いだけに未知数な部分は多いが、チーム戦術は昨季と大きく変わりなくベースはすでにある。これまでの主力を中心に据えながら、新たな戦力がどのように絡むかで最終成績は大きく変わるはずだ。