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CLラウンド16展望。注目は、最先端をいく“ハイブリット型”対決、バイエルン対ユーベの一戦【データアナリストの眼力】

ディナモ・キエフは「男気」でシティを打ち破れるか

縦軸をパス成功数、横軸を走行距離とし、CSラウンド16第2週2日目の試合に臨む4クラブを、GS6試合の平均値で配置したもの。十字の線はCL参加32クラブの平均値
【図4】縦軸をパス成功数、横軸を走行距離とし、CSラウンド16第2週2日目の試合に臨む4クラブを、GS6試合の平均値で配置したもの。十字の線はCL参加32クラブの平均値。

 ベスト16最後のカードは「男気」ディナモ・キエフvsと「クールネス」なマンチェスター・シティの一戦となる。シティは、パス成功数では平均をやや上回る445本で走行距離では285mと平均を若干下回る記録で4勝2敗の勝ち点12を積み上げた。

 グループステージでは負傷の影響もあって存在感を発揮できなかったセルヒオ・アグエロだが、現在は絶好調。チームの純粋な力では大きく下回るディナモ・キエフ相手だけに、クラブ初8強へ鼻息は荒いはず。

 その一方で、ケビン・デ・ブルイネが負傷欠場の見込み。シーズン前半戦ではチームをけん引する活躍を見せてきただけにシティにとっては大きな痛手となる。

 また、ディナモ・キエフはチーム力で下回るといってもデータを見ると侮ってはいけない存在でもある。ディナモ・キエフは、パス成功数では平均を下回る349本だったが、走行距離では平均以上の109.458kmを記録。3勝2分け1敗の勝ち点11でチェルシーに次ぐ2位通過を果たしている。

 このグループで本来2番手に目されていたのはポルトだった。しかし、ディナモ・キエフは第1節にホームで2-2のドローで終えると、アウェイでの第5節で2-0と勝利。勝ち点1差でのグループ突破につなげた。

 そして、ポルトを性格別に分類するとシティと同じく「クールネス」に位置する。このディナモ・キエフというチームが「男気」に溢れたチームであることは第二次世界大戦期の有名なエピソードが物語っている。

 98/99シーズン以来となる決勝トーナメントの舞台でディナモ・キエフがシティの野望を打ち砕く可能性は決してゼロではないだろう。

【了】

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