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アーセナルが犯した“対バルサ”最大のミス。自らを追い込んだ戦術とメッシへの恐怖心

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

アーセナルの勝ち抜け確率は0%

 後半に入ると、アーセナルの選手たちはボールを追うようになっていた。前半はスペースを消すことを狙っていたため、安易にボールを追わず人に対応をしていたが、後半はボールの流れに応じてアーセナルの面々も流れるためギャップが生じる。

 この状況こそがバルサにとって理想的。試合のテンポが上がったため支配率こそ59.1%(バルサ):40.9%(アーセナル)と下がったが、シュート数10本:4本、チャンスメイク数7回:2回と圧倒。71分にはメッシのゴール、83分にはPKの判定でこれもメッシが決めて2-0。

 90分トータルのスタッツを見ると、支配率64.3%:35.7%、シュート数15本:8本、チャンスメイク数11回:4回。すべての面で圧倒したバルセロナがアウェイで難なく勝利を収めた。

 過去、ホームでの1stレグを0-2で落としたチームの2戦合計戦績は0勝10敗。次のステージへ勝ち上がった実績はない。さらにバルサは今季の公式戦を通してカンプ・ノウで負けはなく、わずか1分け。

 バルサに対抗するだけの術を持たず、脅威となれなかったアーセナルが11チーム目の敗者となる可能性は限りなく高いといえる。

【了】

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