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【現地レポート】首位レスター、ラニエリ監督の“何も変えない”という改革。岡崎の懐疑心はやがて自信へ

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

浸透したフォア・ザ・チームの精神

シュマイケル
ラニエリ監督の印象を語るキャスパー・シュマイケル【写真:Getty Images】

 さらに今のレスターには、何をおいてもフォア・ザ・チームの精神が浸透し、みんなでお互いのカバーができている。2月2日。難敵リバプールをあっさりと退けた試合後、岡崎は次のように語っている。

「このチームの良さだと思うが、ラニエリ監督の特徴かも知れないし、もともといるイングランドのコーチがいいのか…、雰囲気がいい。ピリピリしないし、だけど練習になると真面目にやる。ドイツみたいに練習を徹底的にやって、規律も厳しくというのがあまりない。でもみんなやることはちゃんと分かっているし、努力している。

 そういう意味では経験積んでいる選手が多いんで。苦労しているというか。プレミアの選手はなんだかんだ、若い選手よりも、色々回ってきた選手も多いじゃないですか。色んなチームを渡り歩いてきた選手が多い。レスターにもそういう選手が多いんで。雰囲気はいいですね」

 シュマイケルも「みんなが一丸になって戦っているから、チームには好作用が起こっている」と、岡崎に同調する。「自信がついた俺たちにリミットはまるでない。正直、クレイジーな状況さ。ただクラブ内には最高の雰囲気が漂っていて、トレーニンググラウンドの選手たちはみんな笑顔なんだ」

 試合中、ピッチサイドのラニエリ監督の指示は「ラインを上げろ、プレスにいけ」といった程度である。地元記者からも、監督がロッカールームやトレーニング中にこと細かな指示を出すことはないと聞いている。

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