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【現地レポート】首位レスター、ラニエリ監督の“何も変えない”という改革。岡崎の懐疑心はやがて自信へ

text by Kozo Matsuzawa / 松澤浩三 photo by Getty Images

“できそこないの修繕屋”が歩むシンデレラストーリー

ラニエリ
ラニエリ監督率いるレスターは、いまや優勝候補本命に【写真:Getty Images】

 結論をいえば、レスターにやってきたラニエリ監督はチームに大きく手を加えたわけではない。だがそれが奏功し、チームは時流に乗って自信を深めたのは事実だろう。しかしそんな選手たちを調子に乗せたのは、間違いなくラニエリ監督の手腕であり、懐の深さが影響している。

「一人の選手だけではない、チーム全体が頑張ったし良かった」とは、試合後のラニエリ監督の口癖だ。つまらないサッカーを好むかもしれないし、獲得したタイトルの数は少ない。それでも監督歴30年の経験はだてではない。

 マンチェスター・シティを破った直後には優勝オッズが2.75まで下がり、ついに本命に押されているレスター。その際には「私はブックメーカーを信用しない。開幕前、『最初に解任されるのはラニエリだ』としていたのを忘れてはいないからな」といたずらっぽく笑った。

“できそこないの修繕屋”と揶揄され続けてきた64歳は、夢のようなシンデレラストーリーを成就させることはできるのか。引き続き、台風の目レスターから目が離せない状況だ。

【了】

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