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「自分のレベル」を示したロナウド。流れを引き寄せる個人能力。それでも消えない“ケチ”

text by 海老沢純一 photo by Getty Images

結果を出すのはいつもホーム? アウェイでのクラシコに注目

MSN(メッシ、スアレス、ネイマール)
バルセロナのMSN(左からスアレス、ネイマール、メッシ)【写真:Getty Images】

 ロナウドは、この試合で自らが発した「もし全員が自分と同じレベルだったら、今頃首位だ」という言葉を証明したといえる。チームが十分に機能していなくとも、ロナウドのレベルにある選手ならば試合の流れを引っ張り込むことができる。

 しかし、ケチの付けどころもある。まず、この一戦がホームでの試合であること。ここまでロナウドはリーグ戦28試合で27得点を決めているが、その内訳はホームで18点、アウェイで9点。しかもその9点のうち5得点は第3節エスパニョール戦1試合のものであり、アウェイ13試合中実質5試合でしか点を決めていない。

 普通ならば十分優れた成績だが、“ロナウドのレベル”であるならば物足りないと感じるのも事実。そして、セルタというチームは確かに厄介な相手だが、間違っても優勝を争うレベルにはないこと。

 現在のリーガにおいて、優勝を争えるのはバルセロナ、レアル・マドリーに加えてアトレティコ・マドリーの3チーム。そして、ロナウドはこのバルサとアトレティコを相手に得意であるはずのホームで無得点に終わっている。(アトレティコ戦はアウェイでも無得点)

 残されるのは、4月に予定されるバルセロナとのアウェイ戦。クリスティアーノ・ロナウドは、ケチのつけようのないパフォーマンスをしなければ、また周囲は騒ぎ立てるだろう。

【了】

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