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本田圭佑 8年前

本田、指揮官からの信頼は絶対的ではなかったのか。苦境の攻撃陣に漂う不安

text by 神尾光臣 photo by Getty Images

ビハインドの場面で交代…いまだ信頼は掴みきれず?

シニシャ・ミハイロビッチ
本田の攻撃面をいまだ信頼しきれないシニシャ・ミハイロビッチ監督【写真:Getty Images】

 そして得点を決められなかった本田は、2点ビハインドの終盤にケビン・プリンス・ボアテンクとの交代を命じられる。「支配しながら点を決められない」というミハイロビッチの台詞といい、終盤にチームが点を欲する時間帯で下げられる場面といい、ある種の既視感を覚えた。

 シーズン序盤、トップ下として先発した本田が交代させられる時は、だいたいそんな感じだったのだ。現在の本田は、ゴール以外の仕事が評価されてスタメンの座を確保することができている。だがやはり、フィニッシュにおける信用も勝ち取って欲しいものである。

 チャンスを逸した2つのシーンは、単純にミスとは言えない難しい状況ではあった。7分のチャンス逸失はGKが上手かった。ボナベントゥーラのシュートを弾いて一度地に伏せたコンシーリは、その状態から本田のシュートに反応し、瞬時に体を投げ出して止めている。

 8分のシュートも、パスが流れて右で合わせざるをえないという不可抗力はあった。その前にかなりの距離を走ってきたことを考えると、これもよく枠に入れたというべきなのかもしれない。

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