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チェルシーを陥れたPSGの“撹乱作戦”。脆くも崩れた淡い期待。明らかだった両チームの戦力差

チェルシーとパリ・サンジェルマン(PSG)は現地時間9日、チャンピオンズリーグ(CL)ベスト16の2ndレグで対戦した。1stレグはホームのPSGが勝利していたが、続く2ndレグでもPSGが2-1で勝利し、合計スコア4-2でベスト8進出を決めている。勝敗を分けた1点目には、チェルシーを陥れた“撹乱作戦”があった。

text by 今関飛駒 photo by Getty Images

打ち砕かれたチェルシーの淡い期待

PSG
PSGはアウェイでもチェルシーを下してベスト8に進出した【Getty Images】

「今年のチェルシーは、どこか“あの時”と似ている…」

 今季の戦いを見て、そう感じたチェルシーサポーターは少なくなかったのではないだろうか。“あの時”とは他ならぬ2012年のことである。

 当時、アンドレ・ビラス=ボアス監督率いるチェルシーはリーグ戦で低迷し、CLベスト16の1stレグでナポリに1-3の完敗。結局、ビラス=ボアス監督は解任となり、そのまま敗退するかと思われた。

 しかし、その後ロベルト・ディ・マッテオ監督が暫定で指揮を執ると、ホームでの2ndレグで4-1の大逆転勝利を収め、その勢いのままに敵地ミュンヘンでの決勝でバイエルンをPK戦の末に破ってビッグイヤーを掲げた。

 今季の低迷は当時の比ではないが、フース・ヒディンク監督が就任してからはリーグ無敗を維持するなど、復活の兆しを見せていた。

 そんな状況にチェルシーサポーターは当時の再現を夢見ていたが、そんな淡い期待は脆くも崩れ去った。

 偶然か必然か、チェルシーは3シーズン連続で対戦することとなったPSGに、あろうことかホームとアウェイで連敗し、またもベスト16で姿を消すことになった。

 チェルシーはPSGの“撹乱作戦”の術中にハマり、敗退の決定打となったアウェイゴールを与えてしまったのだ。

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