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「ユダヤ人迫害を連想」バイエルン、ユーベに対するメッセージ画像を謝罪

text by Keiske Horie photo by Getty Images

アウシュビッツ収容所
アウシュビッツ収容所【写真:Getty Images】

(文:Keiske Horie 協力:チェーザレ・ポレンギ)

 バイエルン・ミュンヘンが一線を越えた“煽り画像”を作成したことで非難を浴びている。

 現地時間の16日に行なわれたチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦2ndレグに向けて、バイエルンはユベントスに対するメッセージ画像を作成した。クラブ公式ツイッターにて発表し、ユベントスの応援スローガンである「FINO ALLA FINE(最後の最後まで)」を打ち消して「QUI E’ LA FINE(ここが最後だ)」と主張した。

 問題となったのはメッセージ画像の構成だ。画像内では線路がバイエルンの本拠地であるアリアンツ・アレーナに続き、スタジアムで「FINO ALLA FINE」にバツがついている。この遠近法を用いた線路、そして線路が“終点”である建物に直接繋がる様子は、欧州ではユダヤ人迫害のシンボルとして知られている。アウシュビッツ強制収容所がまさに同じ構図となっているからだ。

 このことからバイエルンに対して非難の声が殺到。メッセージ画像をアップした6時間後にクラブは公式ツイッターにて謝罪文を掲載している。

 とりわけチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグの戦いでは対戦チーム同士が健全な形で“煽り合い”を行なうことがツイッター上での習わしとなっている。しかしながら、今回のバイエルンに関してはあまりにも軽率なメッセージとなってしまった。

(文:Keiske Horie 協力:チェーザレ・ポレンギ)

【了】

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