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日本代表 8年前

【識者の視点】ハリルJ、中盤に見られた変化。大島、小林祐招集の意図。選考理由から紐解く進化の鍵

26日、キリンカップに臨む日本代表メンバーが発表された。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の「若い選手を2人呼ぶ」という事前の発言どおり、MFのポジションには大島遼太と小林祐希が初選出された。指揮官はどのような意図で2人を呼んだのか。監督本人の言葉から読み解く。(取材・文:河治良幸)

text by 河治良幸 photo by Getty Images

MFの選出理由にみるハリルのメッセージ

ヴァイッド・ハリルホジッチ
日本代表を率いるハリルホジッチ監督【写真:Getty Images】

 日本代表のハリルホジッチ監督はキリンカップに臨む25人のメンバーを発表した。予選の登録メンバーより2人多い構成であり、MFが7人、FWが7人となっている。

 またリストを公表しなかったが、ちょうど欧州リーグがシーズン直後に当たる事情もあり、今回のメンバーにコンディションの問題が出た場合などに備えるバックアップメンバーも選出していることが明かされた。

 最終予選に向けた強化の目的が第一にあるが、世界基準も想定したテストになる今回、中盤にリオ五輪の代表候補でもあるボランチの大島僚太(川崎フロンターレ)と攻撃的MFの小林祐希(ジュビロ磐田)を初めて招集したことには明確なメッセージがあるはずだ。それは2人の選出理由から読み取ることができる。

MF:
長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)
遠藤航(浦和レッズ)
柏木陽介(浦和レッズ)
大島僚太(川崎フロンターレ)※
小林祐希(ジュビロ磐田)※
香川真司(ドルトムント/ドイツ)
清武弘嗣(ハノーファー96/ドイツ)

「長い時間をかけて追跡している」という大島に関しては「後ろから第一列にボールを送れる選手。より高い中盤、そして2列目から飛び出せる選手でもある」と語る。さらに技術とビジョンの高さに言及した上で「パススピードが素晴らしい」と評価した。

 守備の厳しさや体力面に関しては大きく向上の余地があると考えているようだが、縦にボールを付けていけるセンスと意識を大島ならではの武器として認識していることが分かる。

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