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日本代表 8年前

【識者の眼】酒井高徳とコラシナツ、ブンデスで相見えた対面のSB。明暗分ける“デュエル”の行方

7日、吹田スタジアムでキリンカップ決勝、ボスニア・ヘルツェゴビナ戦に臨む日本代表。ハリルホジッチ監督の祖国との対戦で鍵となるのは何か。局面の勝負に焦点をあて、試合の行く末を紐解く。(取材・文:河治良幸【大阪】)

text by 河治良幸 photo by Getty Images

未来に向けた指標、“デュエル”の強さ

セアド・コラシナツ
特に注目したいのがボスニア・ヘルツェゴビナのサイド攻撃で主翼を担う左サイドバックのセアド・コラシナツ【写真:Getty Images】

 キリンカップ2016は7日に大阪の吹田スタジアムで3位決定戦と決勝戦が行われる。3日の試合でブルガリアに7-2で大勝した日本代表は同日にデンマークをPK戦の末に下したボスニア・ヘルツェゴビナと対戦する。

「ランキングでも20位に入っている。全く違うレベルだと思う。相手は移動してきて疲れているところもあったが、2試合目はよくなっているだろう」

 そう語るハリルホジッチ監督の祖国は高いテクニックと強靭なフィジカルを兼ね備えた選手が揃い、チームとしての集中力も高い。エースのジェコら主力の大半が来日していないとはいえ、ブルガリアよりタレント力が一段上回る相手に対して、ハリルホジッチ監督が強調する“デュエル”(フランス語で決闘を意味する、1対1やコンタクトの強さ)で負けずに戦えるかどうかは最終予選、さらには先のW杯に向けた指標になりうる。

 特に注目したいのがボスニア・ヘルツェゴビナのサイド攻撃で主翼を担う左サイドバックのセアド・コラシナツをいかに止めるか。日本代表はブルガリア戦では右サイドバックで酒井宏樹が先発し、タイミングの良いオーバーラップから先制点の起点になるなど活躍した。引き続きボスニア・ヘルツェゴビナ戦で起用される可能性もあるが、ここでは酒井高徳が出場チャンスを与えられると想定して進めていきたい。

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