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繰り返されるクロアチアサポの愚行。チェコ戦暴動を事前察知も防ぎきれず

text by 編集部 photo by Getty Images

クロアチア
ピッチに投げ込まれた発煙筒を見つめるクロアチア代表FWマンジュキッチ【写真:Getty Images】

 現地時間17日に行われたEURO2016のチェコ対クロアチアの試合終盤、スタジアムの一角では非常事態が起こっていた。

 クロアチアのサポーターが陣取るゴール裏からピッチに無数の発煙筒が投げ込まれ、マーク・クラッテンバーグ監督は試合の一時中断を決めた。その後セキュリティスタッフがそれらを投げ込んだと思われるエリアのサポーターを退場させ、クロアチアの選手たちがサポーターに落ち着きを求めることによって試合は無事再開される。

 しかし、クロアチア紙『24sata』などの報道によれば、事前に試合を台無しにしようとする計画は察知されていたという。同国のサッカー協会に不満を持つ一派が暴動を起こし、試合を中断もしくは中止させようとしていたようだ。

 そしてそれを阻もうとする別の派閥による動きもあった。だが結局はピッチに発煙筒が転がる事態に発展してしまった。危険物を持ち込ませてしまったスタジアムのセキュリティや安全対策に問題があったとも言えるだろう。

 また、スタンドから投げ込まれた物体が事態の収拾に努めていたスタッフに当たったことも確認されている。クロアチアサポーターは前節トルコ戦でもピッチへの乱入などの不適切な行動が問題になっていた。

 昨年3月にはサポーターによる発煙筒の投げ込みと人種差別行為によってUEFAから処分を科され、多額の罰金とEURO予選ホームゲームの無観客試合を行っていたクロアチア。それでもサポーターに行動を改める意識は全く見られない。

 EURO本大会ではサポーターが暴動を繰り返すロシアに厳罰が言い渡された前例があり、クロアチアにも今後何らかの制裁が科されるかもしれない。

【了】

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