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香川真司 8年前

ゲッツェ加入で香川の立場は危うくなったか? 連携を失ったドルトムント、繋ぎ合わない“2つのグループ”

ドルトムントは、現地時間5日にプレミアリーグのサンダーランドと親善試合を行って1-1で引き分けた。マリオ・ゲッツェやエムレ・モル、アンドレ・シュールレらが加入したドルトムントだが、いまだ連携が噛み合っていないようだ。トーマス・トゥヘル監督も、「“2つのグループ”を繋ぎ合わせるのは簡単ではない」と語っている。そして、ゲッツェの加入は香川真司の立場を危うくするものなのだろうか。(取材・文:本田千尋【デュッセルドルフ】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

再びドルトムントに加わったゲッツェにささやかな歓声

ゲッツェ
今季からドルトムントに復帰したマリオ・ゲッツェ【写真:Getty Images】

 マリオ・ゲッツェが“デビュー”した。2016年8月5日、ボルシア・ドルトムントはAFCサンダーランドとテストマッチを行った。

 67分。オーストリアの村=アルタッハのスタジアムで、ささやかな歓声が上がった。バイエルンでペップ・グアルディオラに干され、ドイツ代表でレーブに見切られたゲッツェが、再びドルトムントの戦いに加わったのだ。代わったのは、香川真司だった。

 サンダーランド戦の前半を、ドルトムントは[4-2-3-1]でスタートする。
【GK】ビュルキ、
【DF】右SBパスラック、右CBソクラティス、左CBバルトラ、左SBシュメルツァー、
【MF】2ボランチにローデとシャヒン、右SHデンベレ、左SHカストロ、トップ下に香川真司、
【FW】ラモス、である。

 対するサンダーランドは[4-1-4-1]で引いた。フィジカルに長け、しっかりとした守備ブロックから素早く切り替えてカウンターを仕掛けてくる。まさにブンデスの中位チームといったところだ。

 昨季はこうしたスタイルのチームと何度も対戦し、また今季も対峙することになるだろう。つまりBVBにとって、最適なスパーリングパートナーである。

 プレシーズンが始まって約1ヶ月が過ぎた。それでも、まだまだBVBは選手の組み合わせについて試行錯誤を重ね、コンビネーションを構築する途中のようだ。新加入のバルトラ、ローデ、デンベレが先発した前半は攻撃の連携が噛み合わず、良い形からシュートまで持っていくことはできなかった。

 フンメルスの代役が期待されるバルトラは、なかなか効果的な縦パスを入れることができない。ローデのサイドチェンジは、オーバーラップするシュメルツァーに合わない。デンベレはスピードで局面を打開しようとするが、どこか独りよがりなものだった。

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