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香川が担う重責。トップ下の躍動がドルト開幕ダッシュの鍵握る。マインツ戦でもチーム牽引できるか

いよいよブンデスリーガが開幕する。第1節で、香川真司の所属するボルシア・ドルトムントは、武藤嘉紀の所属するマインツをホームに迎える。今季を占う開幕戦。果たして、どのような試合展開で、香川に求められることとは何か。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

充実のBVBと不安要素が多いマインツ

トゥヘル
ドルトムントのトゥヘル監督【写真:Getty Images】

 マインツに息つく間を与えるな。

 2016年8月27日、ボルシア・ドルトムントはホームにFSVマインツを迎える。いよいよブンデスリーガの開幕戦だ。

 23日に行われた3部ハレシャーFCとのテストマッチを3-0で勝利して、ドルトムントはプレシーズンの全日程を終える。

前日のDFBポカール1回戦、トリアー戦にフル出場した香川真司の姿はなかったが、3-0で勝利したハレシャー戦を見れば、EURO参加組のバイグルもコンディションを上げて来ているようだ。新戦力のモルもプリシッチの先制点をアシストした。3-0で快勝したトリアー戦に続いて、ドルトムントは戦力の底上げとともに、開幕を迎えることになる。

 一方で、対戦相手のマインツは、21日に行われた4部SpVggウンターハヒンクとのポカール1回戦を、3-3で120分間を終えてPK戦にもつれ込んだ。辛うじて勝利する。

 もちろん4部相手でも苦戦することもあるのがカップ戦だが、ガラタサライから新加入のMFホセは失点に関与するなど、若手MFセーダーも含め守備面に不安を残した。レバークーゼンに移籍した昨季主将バウムガルトリンガーの穴を埋め切れておらず、新戦力の融合は順調に進んでいないようだ。

 トリアー戦の後で香川が「もっと厳しい試合になる」と気を引き締めたように、開幕戦のインテンシティは、プレシーズンの試合やポカール1回戦とはまるで違う。マインツもウンターハヒンク戦の内容と結果を踏まえて、立て直しを図ってくるだろう。

 しかし、実戦で残った不安を取り除くことができるのは、やはり実戦の中でのことになる。試合が始まって10分、20分…と失点を0のまま進めていくことで、マインツは守備面の不安を和らげていくことができるのだ。

 そうした心理面と開幕戦をホームで行えるアドバンテージを考えれば、例えばスーパーカップのバイエルン戦のように、序盤から一気呵成にマインツを攻め立てても良いのではないか。

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