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「金崎との一件が原因ではない」。心労から復帰の石井監督、造反問題との関連性を否定

text by 編集部 photo by Getty Images

石井
体調不良から復帰した鹿島の石井正忠監督【写真:Getty Images】

 J1の鹿島アントラーズは、心労により現場を一時的に離れていた石井正忠監督が復帰したことを発表した。

 今季は1stステージ優勝を果たした鹿島だが、7月からリーグ戦とスルガ銀行カップのサンタフェ戦あわせて4連敗を喫し、2ndステージは9位と大きく出遅れている。

 そこに石井監督が体調不良でダウンする事態が加わり、今月27日に行われた2ndステージ第10節の横浜F・マリノス戦では大岩剛コーチが代行で指揮を執っていた。

 クラブは30日、公式フェイスブックに石井監督からのメッセージを掲載。一度は鹿島の監督から退くことも考えていたことを明かした。

「セカンドステージに入ってから苦しい時期が続き、試合中に選手同士で言い合いが生じたり、勝ってもロッカールームの雰囲気が良くなかったりとチームの一体感が薄れていたことを以前から悩んでいました。指揮官としてこの状況をどうにかしなければいけないという気持ちばかりが大きくなり、横浜F・マリノス戦前日に深く落ち込んでしまい、試合当日まで気持ちが戻りませんでした。そして、正直なところ一度は監督という立場から退こうと考えました」

 石井監督は今月20日の湘南ベルマーレ戦で途中交代を命じられた金崎夢生と口論になるなどチーム内の不協和音も懸念されていた。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は金崎の造反行動を理由に日本代表メンバーから外しているが、体調不良の原因と金崎との一件との関連を否定し、無関係なものであると強調している。

「ここで一つだけ明確にしておきたいことは、夢生との一件が原因ではないということです。湘南ベルマーレ戦でのことについては、夢生と真摯に向き合って話し合い、解決していました。また、クラブ内でも厳重注意という形で終了していたので、周囲で騒がれていたような影響は全くありませんでした。今回の件を説明するにあたり、このことは皆さんに知って欲しいと思います」

 現役時代には鹿島でプレーした石井監督は、鹿島で再び指揮を執ることへの意気込みをサポーターに向けて発信した。

「選手、コーチ、そして監督として、自分が24年間このクラブに抱き続けてきた気持ちを思い出し、もう一度原点に立ち戻って戦いたいと思います。『どんな時でもクラブのために戦う姿勢を見せる』。今日のミーティングでも、選手たちにそのことを伝えました」

 石井監督の復帰戦は、9月10日の柏レイソル戦となる。1stステージで優勝した鹿島は今季チャンピオンシップ進出が決まっている。

【了】

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