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Jリーグ 8年前

平畠啓史さんが選定! 「お金を払って見る価値のある」オーバー30のJリーガーたち【編集部フォーカス】

ウェブ番組『FChan TV』とのコラボ企画。Jリーグサポーターにはおなじみ、平畠啓史さんが、「お金を払って見る価値のある」30歳以上のJリーガー10人を選定!(※1986年生まれのは誕生日を迎えていない場合もあるので1985年以前生まれの選手から選出) いったい誰が選ばれるのか!(選定:平畠啓史/取材・文・構成:中山佑輔)

シリーズ:編集部フォーカス text by 中山佑輔 photo by Asuka Kudo / Football Channel, Getty Images

平畠さんの考える「お金の取れる選手」

Jリーグサポーターにはおなじみの平畠啓史さん
Jリーグサポーターにはおなじみの平畠啓史さん【写真:工藤明日香/フットボールチャンネル】

――平畠さんからご覧になって「お金の取れる選手」とはどのような選手だと思いますか?

 まず単純に家でテレビ中継見てて、生で見たいなって思わせる選手でしょうね。昨日誰に頼まれたわけでもないのに、勝手にシミュレーションしてたんです。遠藤保仁選手にインタビューしたら、どんな質問するかなって。そこで「『うまい選手』と『メシが食える選手』って違うんじゃないですか?」って聞いてるのを想定してたんです。

 この世界で30までメシが食えてるっていうのは、最低限の技術はもちろん、その職業に対する意識がないとできないんじゃないかなって思ってて。プロ選手って、ただ単にうまいっていうだけじゃなくて、人間味が出てきたときに本物のプロになるっていうか、感情移入したくなる、応援したくなる選手になってくると思うんですよ。生き様が見えてくる感じがすごい大事かなって思っています。

――もちろんうまいから人気があるんでしょうけど、やっぱりそれ以外の尺度、たとえばユニフォームが売れる選手っていますよね。そういう選手ってプロでは大事だと思うんですけど、どう思われますか?

 ちょっとサッカーを知ってるつもりになってくると、アイツのほうがうまいのになんでアイツを使わないんだ、っていう意見とかあったりするじゃないですか。多分アマチュアはうまい順だと思うんですよ。でもプロって、うまいから1番とかじゃない。そこがすごい大事なんじゃないかなって思う。

 歌が1番うまいからCDが1番売れるわけじゃなくて、3番目にうまいけど心に訴えるものがあるから1番売れるとか。うまい順でいったらチームで13番目だけど、やっぱりあの人チームに必要だよねっていう選手はいる。同じうまさだったら、お客さんを呼べる人のほうが営業的にもいいわけで。それがプロだと思うんですよね。

――ピッチに入ってきたときに、空気が変わる選手っていますよね。単純にうまいかどうかというより、期待感のある選手というか。その選手がピッチに入ってくることで流れが変わって、実際に結果も動く。それはサッカーではよくありますよね。

 そうですね。セカンドステージのレッズ戦のときに、広島の佐藤寿人選手が入ったときの空気が、もうすごかったですね。もちろん寿人選手が入ったから点が取れるかもしれない、っていう単純にサッカー的なところでの盛り上がりもあると思うんですけど、寿人選手が試合に出られへん、スタメンじゃない、そこにみんな感情移入するわけじゃないですか。「がんばれよ」って本当にスタジアムの雰囲気が一気に変わる。

 そういう選手が出てくると、自分たちのチームの「いける」っていう雰囲気と、相手チームの「何これ、空気変わってる」っていうのが生まれると思うんです。守る側からしたら、ちょっと攻められただけで、すごくやられている気になるっていうか。そういうのって、練習したからとか、昨日よりも走ったからとか、それだけでは生まれない、いろいろなものが重なってそうなっていくのかなって思ってるんです。

――なるほど。今回は「お金を取れる30歳以上の選手」という観点で、10人を挙げていただきたいと思います。よろしくお願いします。

 了解です。お願いします。

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