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代表 7年前

豪州からただよう王者の自信と余裕。“宿敵”ケーヒルはジョーカー起用か【日本戦予想スタメン】

昨年アジア王者に輝いたオーストラリア代表は、泰然自若の構えで日本代表を迎え撃つ。チーム周辺からは緊張感というより誇りと威圧感すらただよう。日本では引き分けすら許されない論調が世間一般を支配しているが、ライバルはこの一戦にどう臨むのか。現地取材をもとに予想する。(取材・文:舩木渉【メルボルン】)

text by 舩木渉 photo by Getty Images

豪州が醸し出すアジア王者の自信と余裕

アンジ・ポスタコグルー
アンジ・ポスタコグルー監督【写真:Getty Images】

 いよいよ決戦の日がやってきた。しかし、そう思っているのは日本だけかもしれない。11日のオーストラリア代表対日本代表は、これまでのイメージとはまったく違う試合となりそうだ。

 オーストラリア代表のアンジ・ポスタコグルー監督は前日記者会見の中で「私はJリーグがアジアで最も強力なリーグだと思っている。現時点で日本といい勝負ができるのは代表戦だけ」と、日本サッカーにリスペクト示すような姿勢を見せたが、あくまで相手を油断させるためのリップサービスに過ぎないかもしれない。

 公式練習は冒頭15分間だけの公開だったが、ピッチにはすでに戦術練習の準備がされており、日本対策用のオーガナイズを惜しげもなく披露した。4-2-3-1の2列目の3人が中央寄りになることを想定したもので、「我々はこう戦いますよ」と言っているようなものだ。

 近年は拮抗した展開から引き分け、あるいは日本の勝利が続いているものの、オーストラリアからはもはや余裕すら感じられる。昨年アジア杯を制したからか、選手たちも日本戦を前にしてことあるごとに「アジア王者なので…」と発言し、覇者の威厳とプライドをのぞかせた。

 そんなオーストラリア代表だが、ポスタコグルー監督は「1~2人の変更がある」と先発メンバー入れ替えを認めつつ、「チーム全体の調子はいい」とサウジアラビアからの移動による影響がないことを強調した。

 おそらく1人はサウジアラビア戦で低調だった右サイドバックのマーク・ミリガンだろう。守備陣のリーダー的存在ではあるが、サイドは本職ではなかった。代わりにライアン・マッガワンが先発すると見られる。

 また、中盤の底で睨みを利かせていたキャプテンのミレ・ジェディナクもコンディションに問題を抱えており、先発回避の可能性がある。前日練習には姿を見せたが、9日の練習には参加していなかった。ここにはスペシャリストのミリガンが入る見込みだ。

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