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香川真司 8年前

香川、負傷者続出でチャンス到来か。ドルトムント、秋の風物詩となった野戦病院化

10月14日、ヘルタ・ベルリンとのブンデスリーガ第7節に臨むドルトムント。代表ウィークを経て怪我人が続出し、危機的な状況に陥っている。日本代表に合流するために長距離移動を強いられた香川真司であったが、クラブでの出場機会に恵まれていなかったことを考えれば、ここでチャンスを得て序列を上げたいところだ。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

U-19、U-23から選手を呼ぶほどの非常事態

香川真司
ドルトムントのMF香川真司【写真:Getty Images】

“二枚看板”が離脱した。2016年10月14日のブンデスリーガ第7節、ボルシア・ドルトムントはホームにヘルタ・ベルリンを迎える。

 ここに来て香川真司の試合出場の可能性は高まっている。と言うのも、代表ウィークをまたいでドルトムントに怪我人が続出しているからだ。

 9月27日に行われたCLレアル・マドリー戦の後で、既にシュールレは膝の問題で離脱している。カストロは1日のレバークーゼン戦で内転筋を痛めて前半で途中交代した。そして、それぞれの代表戦で、ゲレイロは太ももに違和感を抱え、ピシュチェクは膝に痛みを負い、ソクラティスは内転筋を痛め、ドルトムントに帰ってきた。

 クラブの監督からすれば、各国代表の活動で選手たちが負傷して戻ってくることは、悪夢以外の何物でもない。13日の会見で監督トゥヘルが語るところによれば、ヘルタ戦にはベンチにU-19、U-23から選手を加えて「新しい人員状況」で臨むのだという。要するに、非常事態、ということだ。

 こうした野戦病院化は、もはやドルトムントにとって秋の風物詩だが、何よりカストロとゲレイロの離脱は痛手だろう。13日の会見によれば、ゲレイロとカストロはヘルタ戦を確実に離脱する。

 両選手は9月にトゥヘルが主に採用した[4-1-4-1]のインサイドハーフを務め、ドルトムントの躍進を支えた。ゲレイロはインサイドハーフにとどまらず本職の左SBもこなし、FKの場面でも精度の高いキックを見せて多様性を発揮する。

 9月の6試合で3ゴール5アシストと数字も残した。絶好調だったカストロは、結局招集はなかったが、再びドイツ代表に推す声が高まったほどだ。この“二枚看板”を失ったことで、今トゥヘルが最も頭を悩ませているのは、インサイドハーフのポジションだろう。

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