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香川真司 7年前

香川、今季CL初出場も納得の表情なし。「何かに浸るわけではない」。自ら課した「結果」というハードル

ドルトムントは現地時間18日、チャンピオンズリーグのグループステージでスポルティング・リスボンと対戦し、アウェイで2-1の勝利を収めた。開幕から2試合で出場のなかった香川真司だが、この試合は先発フル出場を果たしている。しかし、本人は「何かに浸るわけではない」と述べるように、今季初のCL出場に感慨のようなものはない。スポルティング戦で自らが課した「結果」を残せなかった香川にとって、決して今後も先発出場を掴んだというわけではない。(取材・文:本田千尋【リスボン】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

香川、今季初のCLでフル出場も…感慨はなし

香川真司
スポルティング戦で先発フル出場を果たした香川真司【写真:Getty Images】

 充実の表情はなかった。2016年10月18日のチャンピオンズリーグ(CL)グループF第3節、ボルシア・ドルトムントはアウェイでスポルティング・リスボンと戦った。

 スポルティング戦で香川真司は先発出場する。今季CL初戦レギア・ワルシャワ戦、続くレアル・マドリー戦では出番のなかった香川だが、ようやく2シーズンぶりに欧州最高峰の舞台に帰ってきた。しかし本人に、感慨のようなものはない。

「まあ、特別何かに浸るわけではないですし…」

 そもそも怪我人が続出して、チームは苦しい状況が続いている。スポルティング戦のベンチにはU-19からCBのブルニッチだけでなく、U-23からGKボンマンが入った。同時にGKバイデンフェラーも名を連ねている。2人のGKがベンチに座る状況が、ドルトムントのチーム編成の苦しさを物語っている。

 そして何より、自分自身が納得の行くパフォーマンスを示すことができなかった。

「こういう怪我人も出た時期に、求められるものであったり、自分自身も結果という意味で求めていた中で、そこは残念です」

 9分にドルトムントは先制する。ゲッツェのアウトサイドのキックから、オーバメヤンが右サイドを抜け出してゴールを奪う。43分にはバイグルがエリアの手前でボールを奪い、そのまま1人交わして豪快にミドルを叩き込んだ。

 前半、香川にはボランチのエリアスがマークしてきたが、それでも何度か前を向くことはできた。しかし決定的なチャンスを演出することはできない。38分に香川が前を向くと、3対3の状況を迎える。しかし香川のラストパスは長過ぎて、オーバメヤンには合わなかった。スポルティング戦で香川はボールを大事にし、確実に繋ごうとしたが、アシストを記録することはできなかった。

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