欧州サッカー連盟（UEFA）のアレクサンデル・チェフェリン会長は、将来的にチャンピオンズリーグ（CL）決勝をヨーロッパ以外で開催することも視野に入れている。20日に『AP通信』がインタビューを伝えた。

　スロベニア出身であり、同国サッカー連盟会長を務めていたチェフェリン氏は、先月行われた会長選でUEFA新会長に当選した。不正疑惑により辞任を余儀なくされたミシェル・プラティニ前会長の後を継ぎ、UEFAの改革に乗り出そうとしている。

　現在はUEFA内部で決定されているCL決勝会場の招致プロセスをオープン化することと合わせて、ヨーロッパ以外で決勝を開催する可能性も示唆した。「将来に向けてのアイディアのひとつになり得ると思うが、議論しなければならない」とチェフェリン会長は述べている。

　一例として、アメリカのニューヨークで決勝を開催することになったとしても、移動距離や時差は大きな問題にはならにと同会長は主張。「たとえばポルトガルからアゼルバイジャンへ行くのは、ニューヨークへ行くのとほぼ同じだ。ファンにとって問題ではない」としている。決勝の欧州外開催のテストとして、まずはUEFAスーパーカップを他大陸で開催するのではないかとの見方もあるようだ。

　一方で、UEFAにとって中国が「経済的に興味深い」市場だと認めながらも、アジア市場を意識してCLのキックオフ時刻を変更することには「理想的ではない」と消極的な様子。だが、試合時間が深夜となるアジアでも観戦を容易とするため、現在平日に行われているCL準決勝を決勝と同じく土曜日の開催とすることも1つの案として考慮できると述べた。

【了】