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「ルヴァン杯優勝は一つの“勝ち”では無い」浦和OB福田正博氏が寄せる古巣への期待

シリーズ:FChan TV text by 浜川絵理 photo by Getty Images

浦和レッズ
13年ぶりにルヴァン杯優勝を飾った浦和レッズ【写真:Getty Images】

 フットボールチャンネル制作のウェブ番組『F.ChanTV』。第26回のゲストに、元日本代表FWで浦和レッズOBの福田正博氏がゲストとして登場した。

 番組前半では、浦和レッズの優勝で幕を閉じたルヴァン杯の決勝戦をレビュー。今回は、元所属チームが9年ぶりにタイトルを獲得したことを受け、が考える「優勝できた理由」を語った。

 浦和のミハイロ・ペトロビッチ監督は、来日10年目でサンフレッチェ広島時代のJ2優勝を除くと今回が初めてのタイトル獲得となった。浦和の監督としては就任5年目とチーム最長の期間指揮を執っているにも関わらず、これまで日本ではタイトルに恵まれずにいた。

 福田氏は、「我慢してペトロビッチさんのサッカーを継続してやってきた。それが今回のタイトルに繋がったと思う」と、優勝の理由を分析する。「継続してやっていかないとそういう魅力的なチームはできないんだ、ということを証明した監督さんだと思う」とペトロビッチ監督の采配を讃えた。

「チームとしての成熟度は、浦和は頭一つ抜けていると思うんですよ」と、福田氏は浦和のチーム力についても称賛。「勝てなかったことによって、ちょっとプレッシャーを受けて大切なゲームを落として優勝できなかったんですけども、今回優勝したことによって、リーグ戦も当然いい形で行って、チャンピオンシップでも優勝できると、僕は思っているんですけどね」と、勢いづいている浦和に寄せる期待はかなり大きいようだ。

 チーム力の成長に言及した上で、「もう一つ大きいのは」と浦和に期待する理由を続ける。「サポーターも決勝戦になると、やっぱりペトロビッチさんのサッカーでは優勝できないんじゃ無いか? っていう空気が、この5年間でどんどん増していたんですよ」とした上で、「それが、スタンドに来ているお客さんのエネルギーもマイナスじゃなくてプラスの方になっているし、メディアもなっていると思う。この優勝は一つの『勝ち』じゃ無いんですよ。色んなものを勝ち取った大きな勝利だと思う」と、今回の優勝がチームにもたらす力を語った。

 普通ならば浦和に対し少し厳しめなコメントを心がけているという福田氏は、「浦和に関わっているすべての人たちが、何かを感じて、何かから解き放たれた勝利だと思う。チャンピオンシップなんかはもちろん(上手く)いくと思います」と述べ、「行ってもらうと仕事もしやすい。思い切って褒めることができるから。もう赤い色がついちゃっているから仕方ない」と冗談交じりに語った。

 もし浦和がリーグ優勝を果たせば、2006年以来9年ぶりのリーグタイトル獲得となる。例年シーズン終盤に失速しタイトルを逃してきが、今季はルヴァン杯で優勝。さらに「浦和に関わっているすべての人たち」が期待するリーグ優勝をつかめるか。チームの真価が問われる。

(文:浜川絵理)

※AKB48村山彩希さんと福田正博さん、平畠啓史さん出演の『F.Chan TV』は以下にてご覧いただけます。

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