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香川真司 8年前

香川、“8番”での起用は最善策か。「破綻コース」まっしぐらのドルトムント、手薄な戦力で独杯へ

ドルトムントは現地時間26日、DFBポカール(ドイツカップ)の2回戦でウニオン・ベルリンと対戦する。相手は2部所属のチームだが、チームはコンディション不良や負傷によって多くの主力選手が欠場する見込みとなっており、トーマス・トゥヘル監督も「破綻コースだ」と現状を嘆いている。そんな中で、香川真司の“8番”起用は、人員不足の状況に対する最善策となるかもしれない。(取材・文:本田千尋【ドルトムント】)

text by 本田千尋 photo by Getty Images

ドルトムントは「破綻コース」。人員手薄で多くの主力が欠場見込み

トーマス・トゥヘル
チームの状況を「破綻コース」と嘆いたトーマス・トゥヘル監督【写真:Getty Images】

 リズムを取り戻せるか。2016年10月26日のDFBポカール2回戦、ボルシア・ドルトムントはホームに2部所属の1.FCウニオン・ベルリンを迎える。

 今季ではウニオン戦を控えた今が、最も人員が手薄の状況なのかもしれない。25日の前日会見で監督トーマス・トゥヘルは「現況は破綻コースだ」と語った。

「プリシッチとデンベレは風邪で、オーバメヤンはふくらはぎの腫れで今日のトレーニングに参加しなかった。悪いニュースだ」

 22日のインゴルシュタット戦で、90+1分に3-3の同点弾を決めてチームを敗戦の淵から救ったプリシッチと、切れ味鋭いドリブルを武器に、新加入選手の中で最も躍動しているデンベレがコンディションを崩した。

 中でも「悪いニュース」は、オーバメヤンがウニオン戦にベストコンディションで臨めないことだろう。[4-2-3-1]でも[4-1-4-1]でも、オーバメヤンはCFとしてドルトムントの戦術を完遂する肝だった。ブンデスレベルであれば一瞬で相手を置き去りにするスピードと、ボックス内に留まらず広く動く機動力のあるFWは、チーム内にオーバメヤンを置いて他にいない。現在のドルトムントで最も替えの効かない存在だ。

 ウニオン戦でワントップは、ラモスになるだろう。オーバメヤンとは違ってボックス内で勝負をするタイプのFWだが、インゴルシュタット戦でも1ゴールを決めたように好調を維持している。

 戦術的な幅は出ないかもしれない。しかし10月に入ってドイツ国内でチームとして結果が出てないのであれば、ラモスをワントップに据えて戦術的に1度シンプルなものを採用しても良いのかもしれない。そうして失ったリズムを取り戻すのだ。

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