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日本代表 7年前

【識者の眼】柏木・大島ではなく井手口・永木を選んだ理由。ハリルが描く理想のボランチ像とは?

今月11日の親善試合・オマーン戦と15日のアジア最終予選・サウジアラビア戦に向けてメンバーを発表した日本代表。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は4-2-3-1のボランチを本職とする選手を4名招集。柏木陽介と大島僚太が外れ、井手口陽介が選出された。このメンバー選考からハリルホジッチ監督が求めるボランチ像が浮かび上がってくる。(取材・文:河治良幸)

text by 河治良幸 photo by Getty Images

”似た様な選手”に異論をとなえたハリルホジッチ

井手口陽介
今回代表に招集された井手口陽介【写真:Getty Images】

 今月11日の親善試合・オマーン戦と15日のアジア最終予選・サウジアラビア戦に向け、日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は25人の選手を招集した。そのうち4-2-3-1のボランチを本職とする選手は4人。

 長谷部誠(フランクフルト)と、山口蛍(セレッソ大阪)、永木亮太(鹿島アントラーズ)は前回と同様だが、柏木陽介(浦和レッズ)と大島僚太(川崎フロンターレ)が外れ、井手口陽介(ガンバ大阪)が加わった。

 そのボランチについて取材陣から「ゲームメーカーを呼ばないで、永木、山口、井手口と似た様な選手を3人も呼んだ理由を教えてほしい」という質問が出た。記者のイメージしていたゲームメーカーとは柏木や大島、少し振り返れば柴崎岳の様な選手だろう。確かに大きな意味で、そうした分類に入る選手がこれまで少なくとも1人は入っていた。

 その意味では質問そのものに不自然さは無いが、ハリルホジッチ監督は“似た様な選手”というところに異論をとなえる形で回答した。中盤にオフェンシブとディフェンスがあることを前置きした上で「永木は長谷部と同じく試合をコントロールするイメージだ。そして井手口と山口というタイプがいて、少しオフェンシブに働きかけることができる」とハリルホジッチは語る。

「井手口の最近の試合を観たと思うが、1点素晴らしいゴールを決めた。(前日の川崎フロンターレ戦で)GKの弾いたボールに対して、16メートルの中に走り込んで決めた。これはかなり良いことだと思う。永木や長谷部と補足関係にある選手を見つけなければならない。山口がイラク戦でゴールを決めた。彼は前に行くことができるクオリティを持った選手で、点を取ることもできる」

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