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イブラ抜きのマンU、勝ち点3逃すも見えた光明。モウリーニョが選択した“走れる”布陣

11月19日、アーセナルとの試合をドローで終えたマンチェスター・ユナイテッド。ポゼッション率では劣りながらも全体として試合を支配していたモウリーニョのチームだったが、終了間際に同点ゴールを許し、勝ち点3を逃してしまった。だが、イブラヒモビッチ不在のこの試合で、チームの骨格がようやく見えてきた。(文:小澤亮太)

text by 小澤亮太 photo by Getty Images

勝ち点3を「取り逃した」ゲーム

マンチェスター・ユナイテッドのフアン・マタ
マンチェスター・ユナイテッドのフアン・マタ【写真:Getty Images】

 試合終了後、マンチェスター・ユナイテッドのフアン・マタは「フラストレーションの溜まった試合だった」と語った。ポゼッション率では劣りながら、枠内シュート数、コーナーキックの本数で上回り、全体として試合を支配していたのはユナイテッド。勝ち点3を「取り逃した」という表現が正しいゲームだろう。その思いが冒頭のマタのコメントにも表れている。

 ここまでプレミアリーグ全試合でスタメン出場していたズラタン・イブラヒモビッチが出場停止。1トップの位置にはマーカス・ラッシュフォード。中盤は前節のスウォンジー戦と同様にマイケル・キャリックがアンカーに入り、その前にアンデル・エレーラとポール・ポグバ。左ウイングにはアントニー・マルシアルという「走れる」布陣をジョゼ・モウリーニョ監督は選択。

 まさにその選択が正しいことを示すように前半開始からユナイテッドは高いテンションで試合に入る。ボールをアーセナルに支配された時間でも、奪ったボールをシンプルにアーセナルの両サイドバックの裏に蹴ることで陣地を回復。そのボールをラッシュフォードがスピードを生かして追いかけるというシーンも。攻守にメリハリの付いた戦いで前半を終える。

 後半はユナイテッドが押し込む展開に。エレーラ、マタ、キャリックがゲームを作り、ポグバが前線へと積極的に侵入。オールド・トラッフォードの声援もひときわ高まる中、68分についにネットを揺らす。スローインの流れから右サイドを崩すと、中央でフリーになったマタが決めてついに先制。

 85分にはマタに代え、モルガン・シュナイデルランを投入し、ゲームを締めに行ったユナイテッドであるが、89分にオリビエ・ジルーにヘディングシュートを叩き込まれ、1-1の同点で試合を終えた。

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