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シャペコエンセ、最終節開催は不透明。「11人いない」と会長代行は悲痛

text by 編集部 photo by Getty Images

シャペコエンセ
シャペコエンセのフラッグ【写真:Getty Images】

 悲劇的な飛行機墜落事故により多くの選手を失ったシャペコエンセだが、今シーズンの残された試合が開催されるかどうかはまだ定かではない。30日付のブラジルメディア『グローボエスポルチ』などが伝えている。

 現地時間28日に、ブラジル全国選手権1部のシャペコエンセの選手や監督・スタッフ、メディア関係者らを乗せた航空機がコロンビアで墜落。Jリーグでのプレー経験もある選手たちも含め、70名以上が命を落とす大惨事となった。

 ブラジル全国選手権は先週末までに38節中37節を終え、パルメイラスの優勝が決定。今週末には最終節の開催が予定されていたが、事故を受けて11日に延期されることがブラジルサッカー連盟(CBF)より発表された。だが、選手の大半を失ったシャペコエンセが試合を行うのが困難であることは明白だ。

 CBFはシャペコエンセに対し、犠牲者への追悼を行う機会とするためにも、試合の開催を要請しているようだ。事故の犠牲となったシャペコエンセのサンドロ・パッラオーロ会長の代行を務めることになったイバン・トッツォ副会長が明かしている。

 トッツォ会長代行は、CBFのマルコ・ポーロ・デル・ネーロ会長から試合の開催を要請され、「我々には11人の選手がいない」と訴えたという。これに対しデル・ネーロ会長は、「選手はいる。下部組織の選手たちや、(ブラジルに)残っていた選手たちがいる。それは問題ではない。シャペコ(の町)とシャペコエンセにふさわしい大きなセレモニーが必要だ」と答えたとのことだ。

 一方で、最終節でシャペコエンセの対戦相手となるアトレチコ・ミネイロは試合の中止を要望する声明を出し、CBFによる同意を求めている。1試合を残して4位のアトレチコ・ミネイロは、最終節の結果により順位が変動することはない。一方で9位のシャペコエンセは、8位浮上あるいは10位への後退の可能性を残している。

【了】

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