フットボールチャンネル

松木安太郎氏はなぜ“居酒屋解説”となったのか? 本人が明かす計算なき情熱

シリーズ:FChan TV text by 浜川絵理 photo by Asuka Kudo / Football Channel

松木安太郎
『F.Chan TV』第31回にゲスト出演した松木安太郎氏【写真:工藤明日香/フットボールチャンネル】

 フットボールチャンネルの次世代サッカー情報番組『F.Chan TV』。第31回には、日本代表戦解説でお馴染みの松木安太郎氏がゲストとして登場。番組では同氏の名解説・名言と共に日本代表の激闘の数々を振り返った。

 日本代表の名勝負をVTRで振り返る中でも「ふざけたロスタイムですね」等様々な名言が飛び出す。松木氏の解説は試合を見ながら視聴者がクスッと笑ってしまうような、インパクトの強いコメントが印象的で、今となっては日本代表戦解説の代名詞とも言える存在である。

 MCを務めたJOYも「(真面目に解説)出来るんでしたっけ?(笑)」と聞いてしまうような、独特の“居酒屋解説”で人気を博す松木氏。それでも、かつてはスタンダードで分かりやすい解説をしていたとのこと。

 しかし「ニーズに合わせて使い分けているんですか?」というJOYの質問に松木氏は、なんと「全く考えていない」。

「(解説)出来るんですよ僕。というか、やってるじゃないですか!」と続ける。「ただ、プレーヤーの時もそうだし、監督の時もそうだし、解説する時もそうだけど、サッカーって何が起こるか分からないから、その準備をしておくだけ」と、解説者だけでなくサッカーに関わる仕事をする上でのポリシーを熱弁。

 マニュアル通りの采配をする監督も居る中で、「今ある状況を見ながら判断をした方が良い競技だと思っているんだよね」と、「生の空気感で柔軟に対応すべき」という同氏のサッカー観を熱く語った。

 その一方で、松木氏はサッカーについて「でもエンターテイメントだからね!」とし、「真剣にやっている選手たちは真剣にやっているんだけれども、その映像を見て楽しむという(エンターテイメント)。もっともっと楽しんで良いと思うね!」とも述べた。

 サッカーをプレーする選手・監督を、伝える映像を実況と共にエンターテイメントとして楽しんでほしい。サッカーを、より多くの人に、より楽しんでもらいたい。一見、自身が楽しんでいるだけのようにも見える松木氏の解説だが、このサッカーに対する熱い思いこそが、現在の解説のスタイルを築き上げたのだろう。今後も松木安太郎氏の解説から目が離せない。

(文:浜川絵理)

※松木安太郎さん、JOYさん、バンビーノ・石山大輔さん出演の『F.Chan TV』は以下にてご覧いただけます。

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