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Jリーグ 7年前

鹿島・昌子源も困惑した2S制。「やってる方はもういい」。勝ち点差15のCS優勝に感じた戸惑い

2016年シーズンのJリーグは、チャンピオンシップ(CS)決勝で年間勝ち点3位の鹿島アントラーズが年間勝ち点1位の浦和を下して7年ぶりの優勝を果たし、幕を閉じた。しかし、鹿島の昌子源は勝ち点差15のCS優勝という結果に戸惑いを感じていた。(取材・文:今関飛駒)

text by 今関飛駒 photo by Getty Images , Dan Orlowitz

鹿島、年間勝ち点15を覆し優勝

昌子源
CS、2ステージ制というレギュレーションに満足しきれない鹿島の昌子源【写真:Getty Images】

 鹿島アントラーズは、ホーム&アウェイ形式で行われた浦和レッズとのチャンピオンシップ(CS)決勝をアウェイゴール差で制し、今季のJリーグ王者に輝いた。年間勝ち点「59」で3位だった鹿島に対し、浦和は「74」で年間勝ち点1位。鹿島は、勝ち点差15を2試合で覆した。

 “常勝軍団”と称される鹿島にして、実に7年ぶりのリーグタイトルだが、昌子源の表情はどこか晴れやかではないように見てとれた。

「浦和さんの肩を持つわけじゃないけど、僕らが浦和さんの立場だったら考えたくもないくらい悔しいと思うし、それは文句も言いたくなると思う。僕らは年間3位から下剋上に成功したというけど、こういうチャンピオンの決め方っていうのはあんまりこう、僕的にはどうかなっていう…。

 そりゃチャンピオンになって嬉しいですけど、年間で(勝ち点が)15も離れてますし、そういうところはアレだなとは思う。まぁでもルールはルールですし、勝った者がチャンピオンですし。チャンピオンになれたことを誇りに思いたい」

 23歳のセンターバックは、勝ち点差で浦和に大きく上回られていながらもJリーグ優勝という結果に、完全には満足していないようだった。事実、「優勝の実感は正直ないですね」とも言い切っている。

 Jリーグの村井満チェアマンは試合後、「こんな雰囲気のサッカーが日本にはあるんだということを、外国から来られた方がずいぶん感動されていました」と話していた。

 では、「この1年間で一番強かったチームはどこか?」と外国人のサッカーファンに聞かれた場合、果たして私たちはどう答えれば良いのだろうか。

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