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リオ五輪優勝のブラジル人指揮官、Jクラブ監督就任を熱望。中国・中東からのオファーは保留「日本に良い印象」

text by 編集部 photo by Getty Images

ロジェリオ・ミカーレ
リオ五輪でブラジルを優勝に導いたロジェリオ・ミカーレ監督が日本での指導を熱望している【写真:Getty Images】

 Jリーグにまた1人、名将がやってくるかもしれない。

 昨年のリオデジャネイロ五輪でブラジル代表を金メダル獲得に導いたロジェリオ・ミカーレ監督が、日本での監督就任を熱望していることが編集部の取材で分かった。

 同氏はリオ五輪終了後、今年2月にU-23代表と並行して率いていたU-20ブラジル代表の監督を辞任。今年7月からブラジルの名門アトレチコ・ミネイロの監督に就任したものの、9月末に解任となり現在はフリーとなっている。

 そのため新天地を探しているが、関係者によれば中国や中東からのオファーを保留にし、日本での指揮を目指しているという。交渉窓口として株式会社ODOROKI(本社:日本、代表取締役:石田博行)と株式会社Naocastle(本社:日本、代表取締役CEO:今矢直城)が委任状を取得し、日本行きの可能性を探っている。

 ミカーレ氏はブラジルのユース年代を長年指導してきたことで知られ、若手育成に定評がある。最大の実績は、言わずもがな、ブラジルU-23代表を率いてのリオ五輪制覇だ。当時の教え子にはA代表でも主力のネイマール(パリ・サンジェルマン)やガブリエル・ジェズス(マンチェスター・シティ)、マルキーニョス(パリ・サンジェルマン)らがいる。

 日本での指導を望む背景には元日本代表監督のジーコ氏ら、数々のブラジル人選手や監督が活躍してきた歴史があり、日本人の誠実で忠実な国民性や、環境面に魅力を感じている。

 本人も「一番大事なのはクラブが掲げるプロジェクト。それが魅力的で意義のあるものだと思った際には是非行ってみたい。給与だけを狙うなら中国や中東だが、現時点でそこへの興味はない」と語る。

 また、「自分は育成にも長く関わってきて、アンダー世代では日本とも対戦しており良い印象を受けている。ただしその中でも改善出来る点は根深いものだと感じているので、そこを上手く改善出来る方法を取っていければ日本のクラブの役に立てると思う」と、これまでに培ってきた豊富な育成年代での指導経験を生かして、日本サッカーの発展に貢献したいという意思も示している。

 J1でもJ2でもすでに数クラブで今季限りでの監督交代が発表されており、それぞれが後任探しに動いている。実績十分の新たなブラジル人指揮官を迎えるクラブは現れるだろうか。

【了】

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