CHRONICLES

2029年の東京23区サッカークラブ勢力図

『エンダーズ・デッドリードライヴ』の物語は、プロローグで描かれるコロンビアの事件よりも以前から始まっている。東京オリンピック開催決定翌年の2014年、将来的に全国での活動を志すクラブチームが東京東部で頭角をあらわすと、以後、23区を東西南北に分け、北のノースエンド、西のセントラル、東のインテルクルービ、南の銀星倶楽部が覇権を競う関係がつづいている。しかし世界同時内戦を機に経済状況が激変したことに伴い、規制緩和を利して巨大化したインテルクルービがひとり勝ちの様相を呈してきた。比較的経営が安定しているセントラルはともかく、ノースエンドと銀星倶楽部は規模を縮小、かろうじて消滅を免れるのが精一杯の状況にある。

■ エンダーズ・デッドリードライヴ年表

  • 2012年月光運輸SCから枝分かれした東京インタースポーツクラブが東京都4部に参加
  • 2014年東京都2部で東京東部4クラブの競争図式が鮮明化
  • 2016年月光運輸SCが東京都1部に昇格
  • 2017年月光運輸SCが関東2部に昇格
  • 2018年月光運輸SCが関東1部に昇格
  • 2019年月光運輸SCがアマチュア全国リーグ「オーバーリーガ」に昇格、プレオープンの湾岸スタジアムをホームスタジアムに
  • 2020年企業チームだった月光運輸SCがプロ化、東京銀星倶楽部としてプロリーグ「フットボールリーグ ディヴィジョン3」に昇格
  •  東京オリンピック開催
  • 2021年東京銀星倶楽部が「フットボールリーグ ディヴィジョン2」に昇格
  • 2022年東京銀星倶楽部が「フットボールリーグ ディヴィジョン1」に昇格
  • 2023年東京インタースポーツクラブが「フットボールリーグ ディヴィジョン1」に昇格
  • 2024年世界各国の紛争が激化、日本も暴動が活発化し内戦に突入
  • 2025年日本での紛争が収束、サッカーの公式大会は休止または変則開催
  • 2026年全世界的にサッカーカレンダーが平時に戻る
  • 2027年東京インタースポーツクラブが大資本を得て組織変更、呼称もデスポルチーボ・インテルクルービと改める
  •  東京銀星倶楽部が銀星倶楽部と呼称を変更
  • 2028年銀星倶楽部の経営危機が発覚、リーグ事務局によってテコ入れがなされる
  •  コパ・スダメリカーナ決勝ラウンドの当夜、コロンビアが内戦状態に突入

THE WORLD OF TEDD

9.11を端緒として本格的な非対称戦の時代に突入した21世紀、対立は2020年代半ばにピークを迎え、世界同時内戦が勃発、各国は大きなダメージを被った。政権が転覆した国家も少なくなかったが主要な大国では体制は変わらず、富裕層が貧困層を隷従させる構造は維持された。
既成のエスタブリッシュメントが温存されたことでサッカーの世界も秩序を回復、大会開催カレンダーは早々に正常化した。
ただし復興需要と規制緩和の影響で経済の動きは激しさを増し、各国の連盟や協会が岩盤のごとく安定しても、クラブレベルでは経営、運営が不安定化。極端な拡張に走るクラブと極端な緊縮に走るクラブに分かれ、統廃合が進み、自主的な降格や協会推薦による昇格も含めてカテゴリー間の上下動が活発になっている。
劇中に描かれる2028?2029年時点で予定されている2030年の国内サッカーピラミッドは以下のとおり。

2030年の日本サッカーピラミッド

プロフェッショナルカテゴリー

プレミアシップ
2030年より開設される新たなトップリーグ。2029年度ディヴィジョン1の上位14チームが初年度に参加できる
フットボールリーグ ディヴィジョン1
フットボールリーグ ディヴィジョン2
現行の1部と2部。それぞれ20チーム。セカンドチームとアマチュアクラブが参加できないプロのみのカテゴリー。2030年よりそれぞれ16チーム
フットボールリーグ ディヴィジョン3
現行の3部。24チーム。プロ主体ながらアマも昇格可の全国リーグ。ただし過酷な日程を強いられるため、アマが加盟した例は過去にない。上位4チームのうち昇格を希望するプロのチームがフットボールリーグ ディヴィジョン2の下位と自動入れ替え。2030年より18チーム

アンダーカテゴリー

オーバーリーガ
現行の4部。18チーム。プロ・アマ混合で競える全国リーグ。オーバーリーガはドイツ語でトップリーグのことであり、名称にはアマチュアのトップの意が込められている。上位3チームのうち昇格を希望するチームがフットボールリーグ ディヴィジョン3の下位と自動入れ替え。優勝チームはドイツ3部のチームとカップ戦をおこなう
レギオナルリーガ
現行の5部または6部。チーム数は地域によって異なる。プロ・アマ混合で競える地域リーグ。地域によって2部制。東西プレーオフのあと、東日本と西日本の代表4チームによって日本選手権(※欧文表記はJapan Fusball Meisterschaft/Japan Football Championship)で優勝を決定、上位2チームが4部オーバーリーガ下位2チームと自動入れ替え、3位が4部16位と入れ替え戦をおこなう。各リーグの呼称は「レギオナルリーガ関東」のようにレギオナルリーガ+地域名
ランドクライスリーガ
現行の6?9部または7~10部。プロ・アマ混合で競える都道府県リーグ。各リーグの呼称は「ランドクライスリーガ東京都2部3ブロック」のようにランドクライスリーガ+都道府県名+等級+区分け

THE CHARACTERS OF TEDD

群青叶【ぐんじょう・かなえ】GUNJO,Kanae

元サッカー選手。高校を中退して南米に渡り六年めの2028年秋はパラグアイの「リベルタ」に所属していた。遠征先のコロンビアでサッカー賭博に絡み誘拐されたところを松重崇によって救われ帰国、プロサッカークラブ「銀星倶楽部」の社長に就任。数々の課題に直面しながら、クラブ存続のために戦う

山鹿【やまが】YAMAGA

三重県のアマチュアクラブ「大和蹴球団」の選手。以前は群青が通っていたジュニアユースのトップチームにあたる企業チーム「残光金属サッカー部」で活躍していた、攻守に万能のセンターバック。選手獲得に悩む群青に対して協力を申し出る

上水流奏【かみずる・かなで】KAMIZURU,Kanade

プロサッカークラブ「インテルクルービ」の専務を務めていたが、オーナー神足一歩の意図に反した交渉をおこない、解任される。すぐに古巣である銀星倶楽部に常務として復帰、異母姉弟である群青叶を内側から支えようとする

栢本里昴【かやもと・りよん】KAYAMOTO,Lyon

「銀星倶楽部」の女子部に該当する同好会チーム「GEKKOコンピュータシステムサッカー部」のキャプテンだった。突如解散させられた女子部の再興を群青に直訴、新生なった女子部でもキャプテンを務めていたが、ある出来事がきっかけで副キャプテンにまわる。金髪碧眼の持ち主で人種は不明。181センチの長身をほこる万能選手

蓮田チカ【はすだ・ちか】HASUDA,Chika

「GEKKOコンピュータシステムサッカー部」時代から里昴と行動をともにし、新たな銀星倶楽部女子部にも引きつづき所属する女子サッカー選手。耳が聴こえにくいハンディを負っていたが、新型人工内耳を取りつける手術を受け、インテルクルービに所属するライバル、タチアナとの対戦に供える。サッカーを禁じられひとりで技術を磨く期間が長かったこともあり、ドリブル中心のプレースタイル。小中学生並に小柄な体格

タチアナ Tatjana

モルドバ人の女子サッカー選手。中学生ながらインテルクルービの成年女子チーム「インテルクルービメイデン」に所属する天才。初めて来日したときにインテルクルービの練習場とまちがえて銀星倶楽部女子部の練習を訪れ、急遽、合同でトレーニングをおこなったが、その場で蓮田チカと取っ組み合いのけんかをしてしまった

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