EURO2016、決勝トーナメント1回戦の第2試合はEU離脱で揺れる英国からウェールズと北アイルランドの激突となった。華麗なテクニックや連係はないが、体を張った肉弾戦は古き良き英国の魂を感じさせる好試合となった。そして、初出場でベスト8へと駒を進めたウェールズのエース、ギャレス・ベイルは今大会を通して伝説的な存在となっていくのだろうか。(文:海老沢純一)
今年のEUROは本大会初出場が5チームのうち4チームが決勝トーナメントに進出したこと以上に、英国勢4ヶ国がいずれも勝ち進んだことが歴史的事件といえるかもしれない。非力とみられてきたアイルランドや北アイルランド、ウェールズには、苦境を跳ね返して反骨の牙を剥く選手たちが輝きを放っていた。
(文:東本貢司)
フランスで開催されている今年のEUROで、大きな注目を集めたのはイングランド対ウェールズの一戦だろう。“因縁”という言葉がよく躍っていたが、歴史的な背景をみれば軽少短絡的であることがわかる。試合はイングランドが劇的ゴールを決めて2-1の勝利。それは、「約束されたドラマの筋書き」だったと言えるだろう。
(文:東本貢司)
同じ“イギリス”であるイングランド対ウェールズは、今大会のEUROで大きな注目を集めた一戦だっただろう。ガレス・ベイルにFKを沈められたイングランドは、不吉なデータとともに前半戦を終える。しかし、指揮官の決断が“史上初の逆転劇”を呼び込んだのである。