42節のリーグ戦が終了し、プレーオフを残すのみとなったJ1昇格争い。11月26日の準決勝と12月3日の決勝を経て、残る1枠に滑り込むのはどのクラブになるだろうか。引き分けの場合は年間順位で上位につけたクラブが勝ち進むというレギュレーションで行われるこの大会では、これまで数多くのドラマが生まれてきた。今回は、これまでのプレーオフ準決勝で繰り広げられてきた激戦を振り返る。
東京ヴェルディは19日、明治安田生命J2リーグ最終節で徳島ヴォルティスに勝利してJ1昇格プレーオフへの挑戦権を勝ち取った。序盤から押し込まれる難しい展開の中、力を発揮したのはゴールを挙げた選手だけではない。ベンチから出場した大ベテランの経験が勝負を分けた。(取材・文:舩木渉)
劇的な結末となった19日の明治安田生命J2リーグ最終節。試合終了間際に喫した失点で東京ヴェルディに屈し、王手をかけていたJ1昇格プレーオフ進出を逃した徳島ヴォルティスで、異彩を放ったのがFW渡大生だ。ヴェルディ戦でも一時は同点とするボレーを決めた24歳は得点ランキングで2位、日本人では最多となる23ゴールをマーク。オフの移籍市場で間違いなく脚光を浴びそうな、176センチ、62キロのボディに異能の得点感覚を宿したストライカーの思いに迫った。(取材・文:藤江直人)