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Jリーグ 11年前

大宮が持つ“揺るぎない自信”と“ブレないスタイル”。J1制覇へ向け、好調を維持できるか?

text by 粕川哲男 photo by Kenzaburo Matsuoka

確立されている“自分たちのスタイル”

 そんな大宮の現状は、初優勝も見据えて戦う後半戦で大きなアドバンテージになるだろう。少なくとも、監督を信じられず、自分たちを信じられず、原因は分からないけどとにかく何かを変えなくてはいけないとか、場当たり的な戦いをせざるを得ない状況とは、無縁のレベルにいることは間違いない。

 やるべきことは、これまでやってきたことを繰り返し、攻守の精度を上げることのみ。たとえ結果が出なくても、何かを変える必要はない。自分たちのスタイルを貫き、身体に染み込んだプレーを続ければいい。そんなチームが大崩れするとは思えない。

 実際、リーグ戦の再開初戦となった第14節の鳥栖戦は1点リードを守れず引き分けに終わったが、選手たちに動揺の気配はなかった。悲観も楽観もせず、勝点1という現実を受け止めながら発せられた言葉は、「いかに追加点を奪うか」とか「90分を通して試合をコントロールできるようにしたい」という、前向きなものばかりだった。

 リーグ戦の第17節まで、12日間で4試合を戦うスケジュールはどのチームにとっても過酷だとは思う。ただし、立ち戻れる“自分たちのスタイル”が確立されている大宮は、勝敗に左右されず、ぶれずに試合を重ねることができる。

【次ページ】目標は勝点53だが…
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