金銭面・親日国だけが理由ではない。近年急増、なぜタイリーグは日本人を求めているのか?

2014年03月31日(Mon)10時31分配信

text by 本多辰成 photo Tatsunari Honda
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「日本流」でチーム強化するチョンブリFC

金銭面・親日国だけが理由ではない。近年急増、なぜタイリーグは日本人を求めているのか?
チョンブリFC・和田昌裕監督【写真:本多辰成】

 タイサッカー界における日本人の抜擢を語る上で欠かせないクラブがある。今季、和田監督が就任したチョンブリFCだ。

 和田監督以外にも前述したように加藤GKコーチら指導者、さらにはフロント、トレーナーなど、同クラブには選手以外に5名の日本人が在籍。日本人選手も3名所属しており、純粋な海外クラブに計8名もの日本人がいるという例は極めて稀だろう。

 この状況を生むきっかけとなったのは、昨季まで同クラブ監督を務めていたヴィタヤ・ラオハクル氏。現役時代は日本リーグの松下電器などで長くプレー、指導者としてもガンバ大阪ヘッドコーチ、ガイナーレ鳥取監督などを歴任し、日本と深い縁のある人物だ。

 日本サッカーを誰よりも知るタイのサッカー人である彼は、チームの強化に「日本流」を取り入れた理由を流暢な日本語でこう語る。

「日本人は仕事ができるだけじゃなくて、まずは時間を守るとか、成功のための個人一人ひとりの規律があります。タイの選手はグラウンドの中も外も、それがよくない。チームに日本人がいることで、みんないい勉強をしてるんですよ。できれば、スタッフ全員、日本人にしたいね」

 その思いの底には、タイ人として見てきた日本サッカーの驚くべき急成長がある。

「昔、日本はそんなに強くなかったですよ。タイと一緒くらい、変わらなかった。でも、初めて日本に行ったとき、びっくりしたんです。たとえば『2時からの練習』が必ず2時にスタートする。それ、初めて見ました(笑)。タイは、ばらばら。日本で、いい勉強をしたんですよ」

 日本とタイはなぜ、短期間でこれほどの差がついてしまったのか。その理由を身にしみてわかっているヴィタヤ氏はまず現役時代から親交のあった加藤コーチに声をかけ、同じようにして今回、ガンバ時代からの縁である和田監督に白羽の矢が立てられた。

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