自信をつけたリバプールと失ったユナイテッド

　試合終了後、テン・ハフ監督は「前半は我々の方が良いチームであり、より良いチャンスを作っていた」と振り返っている。実際に、前半は攻守が目まぐるしく変わり、どちらが先制点を奪ってもおかしくない試合展開だった。

　だが、リバプールの先制点でこの試合の潮目は変わった。一点ビハインドの状況で後半に臨んだユナイテッドは、開始早々の47分にルーク・ショーのミスパスから失点。そして50分には自分たちの攻撃が完結できなかったところを奪われて、リバプールが得意とするカウンターで痛恨の3失点目を喫した。

　リバプールのユルゲン・クロップ監督は「後半はこれ以上ないほどの2ゴールで始まり、そこから選手たちが躍動してくれた」とコメント。リバプールの選手、特に前線の3人は指揮官の言葉通り、自信あふれるプレーでユナイテッド守備陣を散々に脅かした。

　一方のテン・ハフ監督は「ハーフタイム後、あっという間に試合を放棄してしまったのは本当に驚きだ」と動揺を隠せない様子だった。

　自信をつけたリバプールと失ったユナイテッドの差は歴然だった。あれよあれよとリバプールがゴールを奪い、最終的には7-0の大差がついた。

　両者のこの試合でのメンタリティの差が勝敗に繋がったのは明らかだった。この後半の大失速でユナイテッドにある“問題”が見えた。