ワールドカップ(W杯)2026に出場する予定のイラン代表だが、政治的理由により、本大会参加が危ぶまれている。どこかのタイミングで不参加を表明する可能性はあるものの、それが開幕直前だった場合、W杯の形式を大幅に変更せざるを得ない事態に巻き込まれるかもしれない。米メディア『エーインベスト』が23日に報じている。
イラン代表、まだワールドカップ参加可否決まらず
事の発端は、米国がイスラエルと共に2月28日、イランに対して大規模な軍事作戦を実施したことにある。
この行動によって中東情勢は悪化し、ホルムズ海峡封鎖といった物流網に大打撃となる惨事へと発展した。
ミサイルが上空を飛び交う最悪の状況となっており、それはイランおよび周辺国で空域制限という移動困難な状態を招いている。
すでにカタールの首都ドーハで開催予定だったスペイン代表対アルゼンチン代表のスーパーカップ(フィナリッシマ)が中止に追い込まれており、イラン、イスラエル、米国だけの問題ではなくなった。
また、イラク代表は31日に行われる大陸間プレーオフで、ボリビア代表対スリナム代表の勝者と戦う予定だが、一時は出国できない懸念により延期を求めていた。
しかし、これに関しては、FIFAの協力によってチャーター機でメキシコへ移動できたため、予定通り開催される見通しとなっている。
だが、イラン代表のW杯出場可否問題については、まだ解決していない。
イラン・イスラム共和国サッカー連盟のメフディ・タージ会長は、イラン代表の試合会場の変更を求めているが、一方でW杯出場は諦めておらず、宙に浮いた状態だ。
同メディアによると「注目点は、連盟から正式な辞退通知が出るかどうかだ。
そのタイミングによってFIFAの対応が左右される」という。
W杯開幕が近づくにつれて、軍事衝突がより深刻化する恐れもあるため、イラン代表が大会会場へ移動できるとは限らない。
FIFAはイラン代表をグループGに組み込む前提で準備しているが、直前での撤退となれば、急遽代替チームの選定や大会形式の見直しを迫られる可能性がある。
FIFA規定6.5条によれば、不可抗力による辞退があった場合、主催者に広範な裁量を認めている。
最も現実的なのは、AFCから代替チームを補充する案であり、予選結果を基に選出される可能性が高い。
ただし、そのための時間は限られている。
もし6月11日の開幕直前に辞退が起きれば、チーム数を減らしたまま大会を実施するなど、フォーマット自体の変更もあり得る。
イラン・イスラム共和国サッカー連盟としては、簡単にイラン代表の辞退を決断できない理由もある。
FIFAの規定では通常、不参加には罰金や制裁が科されるリスクがあるからだ。
そうなると決断するまで時間を要するため、開幕直前まで、この問題が解決しない可能性もありそうだ。
