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アルゼンチン代表の“政治的横断幕”をホワイトハウスが擁護 英国側はFIFA調査要求、決勝前に対立拡大

text by 編集部 photo by Getty Images
アルゼンチン代表
アルゼンチン代表【写真:Getty Images】



 FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)決勝を前に、アルゼンチン代表の政治的横断幕を巡る問題が外交的な波紋に広がっている。英紙『The Guardian』は現地時間18日、ホワイトハウスがアルゼンチン選手側を擁護したと報じた。

ホワイトハウスが擁護


 問題が起きたのは、アルゼンチンがイングランドを2-1で下した準決勝後だった。試合後のピッチ上で一部のアルゼンチン選手が「Las Malvinas son Argentinas(マルビナスはアルゼンチンのもの)」と書かれた横断幕を掲げた。マルビナス諸島は、英国ではフォークランド諸島と呼ばれる英国海外領土で、アルゼンチンも領有権を主張している。

 この行為に英国側は強く反発した。キア・スターマー首相は、FIFAによる調査を求める声を支持。英首相官邸の報道官は「W杯は我々のものではないかもしれないが、フォークランド諸島は間違いなく我々のものだ」と述べ、政治はサッカーから切り離されるべきだと主張した。さらにピーター・カイル経済相も、政治的活動を禁じるルールへの「重大な違反」だとして、FIFAに徹底調査を求めている。

 一方で、米国側は異なる姿勢を示した。『The Guardian』によると、ホワイトハウスのFIFAタスクフォース責任者であるアンドリュー・ジュリアーニ氏は、米国は言論の自由を重視していると説明。アルゼンチン選手たちには米国内で意思表示を行う機会があるとの見方を示した。

 米国側は言論の自由を重視していると強調したものの、FIFAは大会会場内で政治的メッセージを禁じている。また、W杯のスタジアム規定でも、政治的な性質を持つ旗や横断幕などの表示は禁じられており、今回の横断幕は、「表現の自由」として認められるかどうかではなく、大会規則上の政治的メッセージに該当するかがFIFAの判断対象となる。



 スペイン紙『AS』は、2012年ロンドン五輪の男子サッカー3位決定戦後に起きたパク・ジョンウの“独島横断幕”事件が前例になると言及した。韓国代表のパク・ジョンウは日本戦後、「独島は我々の領土」とする趣旨の横断幕を掲げ、後にFIFAから国際大会2試合の出場停止処分を受けている。

 スペインとの決勝を控えるアルゼンチンにとって、ピッチ外の政治的横断幕問題は思わぬ火種となった。ホワイトハウスが“表現の自由”として擁護する一方、英国側はFIFAの処分を求めており、世界一を懸けた大一番を前に対立はさらに広がっている。

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