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スタメン落ちの長谷部誠。ボランチで出場するために必要なこととは?

text by 植田路生 photo by Ryota Harada

長谷部が持つボランチへの強いこだわり


後半から出場した長谷部誠【写真:原田亮太】

 長谷部自身は、日本代表と同じくボランチでの出場に強いこだわりがある。昨季、前任のフェシックス・マガト監督はサイドハーフやサイドバックなどさまざまなポジションで長谷部を起用した。高いポリバレント能力でそつなくこなしていたが、今季初め、ボランチでの出場をマガト監督に直訴。それが認めらないことが発端となり、干されてしまった。

 マガト監督が去り、右サイドハーフでレギュラーの座を掴んでからも、その思いは変わらない。ヘッキング監督が就任してすぐに、自分がボランチの選手であることを伝えたという。

 チームの体制が変わってからの初戦でもボランチでの先発出場は叶わなかったが、光明はある。まずはペリシッチの出来だ。

 まだチームメートと十分にコミュニケーションがとれていないのか、シュツットガルト戦では孤立した場面が目立った。動き出しが悪く、ボールを持ってからの動きも単調。チームが敗れていれば、最低点を付けられていてもおかしくない状態だった。

 また、途中出場ではあったが、最初にプレーしたポジションはボランチ。ヘッキング監督は選手の意見もある程度受け入れる器量のある人物のようだ。ボランチでは短い時間だったが、ボール奪取、攻守のつなぎ、とらしさを発揮した。トレーシュ、ポラックのレギュラー2人に割って入る可能性は十分に考えられる。

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