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【日本はどう挑む?】格下にドローも攻撃面では収穫も。評価の難しいイタリア代表

text by 神尾光臣 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

プランデッリ「醜態をさらした」

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プランデッリ監督【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 39分には、アストーリが相手に不用意なタックルを仕掛けてPKを献上。これを決められて1点差に詰め寄られると、なんとロスタイムには同点に。後方からのフィードにFWペグエラが反応し縦を破るが、カバーに入ったボヌッチがあっさり振り切られてしまった。

 FIFAランク63位のハイチはただの『格下』ではなく、マイアミで行われた2日前の親善試合ではスペインに破れるも、2-1と食い下がっている。とはいえ、EURO2012準優勝国として2-2という結果はさすがにいかがなものか。

 早速地元メディアは「醜態」と報じていたし、プランデッリ監督も「醜態をさらした。日曜のメキシコ戦までは仕上がるものと思いたい」と正直に語っていた。

 ただ、この結果だけを見て「イタリアは不調か」と判断するのは早計だ。選手の体の重さは7日のチェコ戦でも露呈しており、コンフェデにピークを合わせたコンディションングをしている可能性もある(イタリアが国際大会前に不甲斐ないのは毎度のことだ)。

 一方テストマッチを観る上で重要なのは、何が試されていたのかを注視すること。

 この日の主題は、4-3-3の浸透。ウイングとSBで攻撃を組み立て、フィニッシュには中盤一人が前線に絡むという戦術パターンが前半から試されていた。しかし肝心なのは後半15分、エル・シャラウィが投入された以降の時間帯だ。

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