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日本代表が世界で通用しないと決めつけるのは早計だ――。無視できない悪条件とは?

text by 北健一郎 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

ザックジャパンの分岐点となる可能性も

「サンドニのピッチではボールコントロールはすごく難しい。上が粘土状のように柔らかくて、下がコンクリートのようにカチカチだから、めくれたらアウト。これは実際にプレーした人じゃなきゃわからないと思う。11年前に僕たちが0-5で負けた後、1カ月後にポルトガルも0-4で負けている。その試合もフランスにいいように回されていたんだから」

 トルシエ監督が率いていた12年前のチームはサンドニでの敗戦をきっかけに守備的にシフトした。その結果、自国開催のワールドカップでベスト16という結果は出したものの、トルシエ監督が掲げていた攻撃的なサッカーは実現できなかった。ザッケローニ監督のチームにとっても今回のブラジル戦が分岐点になる可能性は大いにある。

 しかし、ブラジル戦に関してはイラク戦から中3日というコンディションに加えて、ピッチ状態の悪さというマイナス条件が重なっていたことを差し引いたほうがいい。もちろん、メンバーの入れ替えや新たなオプションを作ることは大歓迎だが、世界を相手に日本のサッカーが通用しないと決めつけるのは早過ぎる。

 幸い、第2戦が行われるレシフェのスタジアム、アレーナ・ペルナンブッコのピッチ状態はブラジリアに比べればかなり良好だという。「芝生という敵」がいない状態でザックジャパンがどのような試合を見せるのか、楽しみにしたい。

【了】

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