らしさ欠く長友→酒井高徳

　ブラジル戦は“消化不良”の開幕戦となったが、イタリア戦では従来のベストの日本代表をぶつけ、「自分たちの限界を知る」（川島）のか、それとも思い切って主力の半分ほどを入れ替えたフレッシュな布陣で、新たなチャレンジをするのか、意見は分かれるところだろう。ここではあえて、イタリア戦での抜擢を期待したい選手をピックアップする。

1：左SB　酒井高徳

　ブラジルを相手に全体が下がりながらの守備を強いられる中で両SBがなかなか攻撃に出られなかった。内田に関してはネイマールをマークするタスクがあり、「今日は仕方ない」（内田）という言葉に納得せざるを得ない部分はある。

　しかし、長友はどうだろうか？　あの状況で仮に果敢な攻め上がりを見せたらカウンターを食らうリスクがあったのは確かだが、ここというタイミングで積極性を欠いたのは事実。また膝の負傷から復帰して以降、彼らしいオーバーラップや力強さを発揮できていない。

　ここで「攻撃こそ自分の持ち味」と語る酒井高徳を起用し、活性をはかってみてはどうか。イタリア代表のプランデッリ監督は［4-3-1-2］および［4-3-2-1］を用いており、ウィングによる前からの守備は無い。中盤がそれほどボールを持たなくても、SBはある程度、高い位置まで上がることが可能だ。