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コンフェデよりもテニスを優先。サッカーのない夏を過ごす“母国”イングランド

text by 山中忍 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

未だイングランド代表が出られないコンフェデ

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コンフェデ出場権がないイングランド代表【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 開幕前には、大会プレビューを掲載する国内紙もあったが、それは「コンフェデ杯とは?」から始まる基本的な紹介記事。それほど国民には馴染みが薄い。復活の可否が問われ続けるトーレスに関し、全盛期の例としてリバプール時代のプレミア・ゴールを挙げる者に比べ、09年コンフェデ杯での17分間ハットトリックを持ち出すイングランド人は遥かに少ない。

 しかし、コンフェデ杯に対する関心の低さは、言うまでもなく出場歴のない母国事情が最大の理由だ。イングランドがW杯王者となったのは、コンフェデ杯が始まる遥か昔の1966年。UEFA代表者となるEUROでは、96年の準優勝が最高。優勝を必要としないW杯開催国としての出場は、18年大会の招致失敗で可能性が消滅した。

 母国代表は、W杯予選6試合を終えて、グループ首位に立つモンテネグロと2ポイント差の2位。但し、3位ウクライナとの差は1ポイントしかなく、2位でのプレーオフ出場さえ怪しいとの見方も強まっている。

 W杯優勝によるコンフェデ杯初体験どころか、14年大会への出場自体が危ぶまれるのだ。無論、本大会での優勝など高嶺の花。イングランドには、4年後にも、またサッカーのない夏がやって来るのだろう。

【了】

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