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日本代表 11年前

なでしこジャパンはなぜ韓国に敗れたのか?

text by 馬見新拓郎 photo by Kenzaburo Matsuoka

神戸のチ・ソヨンが2得点

 この試合で最も輝いたのは、日本のプレナスなでしこリーグ・INAC神戸レオネッサでプレーする、韓国の10番で司令塔のMFチ・ソヨンだった。なでしこリーガーになってから3シーズン目になるチ・ソヨンは、今では日常会話の日本語を話すことができ、特に韓国語を話すことができるチームメイトのMF川澄奈穂美とは仲がいい。

 大会前から日本との対戦を心待ちにしていた。大会中も互いに連絡を取り合い、互いに怪我を抱えている状態であることも分かった上で、試合に臨んだという。

「ナホ(川澄)やI神戸のみんなとは仲いいけど、今日だけはただの対戦相手」と試合後に話したチ・ソヨンは、13分にDF熊谷紗希からファウルを受け、それによって獲得したFKを、右足で直接決めて先制。今大会、なでしこから初得点を奪うと、66分にもI神戸でともにプレーするGK海堀あゆみから2点目を挙げた。

 これで優勝のために3点が必要になったなでしこは、この直後に4バックから攻撃的な3バックに変更して、後半のアディショナルタイム4分も含め、猛攻を仕掛けた。エースであるFW大儀見優季がこぼれ球を押し込んで72分に2-1としたが、3点の壁は越えられずにそのまま敗戦。1勝1分1敗となったなでしこジャパンは2位に留まり、北朝鮮が優勝チームに輝いた。

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